注文住宅を検討する際、情報収集の第一歩として選ばれるのが住宅展示場です。
住宅展示場では、各ハウスメーカーが自社の技術やデザインを実際の住宅として形にした、モデルハウスを展示しています。住宅展示場に行けば、複数のハウスメーカーを一度に比較検討でき、最新の住宅設備や性能を体感したり、営業担当者に直接相談したりすることが可能です。
これにより、カタログやホームページだけでは分からない実際の住み心地や使い勝手を確認でき、自分たちの理想に最も近いハウスメーカーを効率的に見つけられます。
しかし、住宅展示場に行く前は、事前準備をしておくと、情報収集の効率化や具体的な提案を受けられる可能性があります。
ここでは住宅展示場で効率よく情報収集するための事前準備から当日のポイント、見学後の整理方法まで解説するので、事前に把握しておきましょう。
もくじ
【保存版】住宅展示場見学前の準備チェックリスト
以下は、住宅展示場に行く前に準備しておきたい事項をまとめたチェックリストです。各項目をしっかりと確認してから出かけることで、限られた時間を最大限に活用し、有意義な情報収集ができるようになります。
カテゴリ | チェック | 確認内容 | 詳細質問 |
---|---|---|---|
基本情報の整理 | 希望エリアの確認 | 建築予定の土地はありますか?ない場合、希望エリアを決めましたか? | |
同居人数の整理 | 現在の家族人数と将来増える予定は共有できていますか? | ||
入居希望時期の確認 | 具体的な希望時期や理由を伝えられるようにしましたか? | ||
予算と資金計画 | 総予算の上限を設定し、頭金と住宅ローン借入予定額を把握しましたか? | ||
年収の把握 | ご夫婦の合計年収を把握していますか? | ||
ライフスタイルの整理 | 共働きや在宅勤務など現在のライフスタイルをまとめましたか? | ||
希望条件の整理 | 間取りの希望 | 必要な部屋数や各部屋の広さの希望を決めましたか? | |
住宅の優先条件リスト | 家づくりで重視したいポイントや絶対欲しい設備を書き出しましたか? | ||
優先順位の設定 | 「譲れない条件」と「妥協できる条件」を明確にしましたか? | ||
見学準備 | 見学候補のモデルハウス選定 | 当日見学するメーカーを3社程度に絞りましたか? | |
見学予約 | 希望の展示場・モデルハウスの事前予約を完了しましたか? | ||
営業時間・定休日の確認 | 見学予定のモデルハウスの営業時間や定休日を確認しましたか? | ||
質問リスト準備 | 当日営業担当に聞きたいことをメモにまとめましたか? | ||
大型家具・家電の採寸 | 冷蔵庫やソファーなど、新居でも使用予定の家具・家電のサイズを測りましたか? | ||
当日準備 | 持ち物チェック | 大きめの袋・筆記用具・メモ帳・カメラ・メジャーを用意しましたか? | |
服装チェック | 動きやすい服装・歩きやすい靴(スニーカーなど)にしましたか? |
特に「基本情報の整理」と「希望条件の整理」は、営業担当者から具体的で有用な提案を受けるために欠かせません。
準備を怠らず、理想の住まいづくりに向けた第一歩を踏み出しましょう。
住宅展示場で効率よく情報収集するための準備
住宅展示場は手ぶらでフラッと立ち寄れるイメージがありますが、効率よく情報収集をするなら事前準備が欠かせません。
展示場では営業担当者から具体的な質問を受けますが、事前準備なしに曖昧な回答をしてしまうと、満足のいく提案を受けられない可能性があるためです。
また、複数のモデルハウスを見学する際に、比較検討すべきポイントが整理されていないと重要なポイントを見落としてしまう場合もあります。
そのため、住宅展示場での情報収集をより良いものにするために、きちんと準備をしてから訪問することが大切です。
営業担当者からよく聞かれる質問への回答を用意
多くのハウスメーカーでは、展示場での初回対応時に営業担当者がヒアリングを行い、回答にもとづいてプランを作成します。
ヒアリングの際、もし予算や希望条件について曖昧な回答しかできないと、営業担当者から家づくりへの本気度が低いと判断される可能性があります。
その結果、具体的な提案を受けることができず、せっかく住宅展示場に足を運んでも貴重な機会を十分に活かせなくなってしまいます。
ヒアリングをスムーズに進め、具体的な提案をもらうためにも、事前に営業担当者からよく聞かれる質問を確認し、回答を準備しておきましょう。
ヒアリングの際、営業担当者からよく聞かれる質問と回答例は、以下のとおりです。
質問項目 | 回答例 |
---|---|
予算 | 「総額3,500万円以内を希望しています」 「建物価格は2,500万円程度で考えています」 |
希望のエリア | 「○○市の△△駅周辺で土地を探しています」 「実家の近くで、車で10分圏内を希望します」 |
年収 | 「世帯年収は約600万円です」 「主人が450万円、私が200万円の共働きです」 |
資金計画 | 「頭金500万円を用意予定です」 「住宅ローン3,000万円、35年返済を検討中です」 |
ライフスタイル | 「夫婦共働きで、在宅勤務もあります」 「子どもの習い事で送迎が多いです」 |
入居希望時期 | 「来年の春頃を目標にしています」 「子どもの小学校入学前の2年後までに」 |
同居人数 | 「夫婦と子ども2人の4人家族です」 「現在3人ですが、将来もう1人予定しています」 |
間取り | 「4LDKで各部屋6畳以上を希望します」 「LDKは20畳程度、和室も欲しいです」 |
このような質問に対して回答を準備しておくことで、希望や条件を伝えることができ、より的確な提案を受けやすくなります。
見学前に家族で話し合い、回答の方向性を共有しておくと、見学当日も安心して対応できます。
注文住宅の希望条件を整理
住宅展示場で効率よく情報収集をするためには、自分たちの希望条件を事前に整理しておくことが大切です。
事前に条件を整理しておくことで、伝え漏れを防げるだけでなく、その場で希望が実現可能かどうかや、予算とのバランスも確認しやすくなります。
また、営業担当者から希望に合った提案を受けやすくなる点もメリットです。
たとえば、注文住宅の希望条件には、次のようなものがあります。
- 開放感のある吹き抜けリビングを取り入れたい
- 家事効率を上げるランドリールームを設けたい
- ベビーカーやアウトドア用品も収納できるシューズクロークをつくりたい
- まとめ買いや災害備蓄に対応できる大容量パントリーがほしい
- 空間を有効活用できるスキップフロアを採用したい
- テレワークや趣味に集中できる書斎やワークスペースを設けたい
- アウトドアリビングとして使えるウッドデッキを設置したい
希望条件を整理する際は、あわせて優先順位をつけておくことが大切です。
注文住宅は限られた予算の中で計画する必要があるため、すべての希望条件を満たすのは難しい場合もあります。そのため「これだけは譲れない条件」と「妥協できる条件」を事前に決めておくことが大切です。
優先順位が明確になっていれば、検討もスムーズに進みます。展示場では「そのハウスメーカーでどこまで希望が叶えられるのか」も具体的に確認できるため、判断材料として役立ちます。
住宅展示場の予約の有無を確認する
住宅展示場で効率よく情報収集するために、予約が可能かどうか事前に確認しておきましょう。
最近では事前予約を推奨しているハウスメーカーも増えています。
特に土日や祝日など混雑が予想される日は、営業担当者が他の来場者対応で手一杯となるケースも少なくありません。
そのため、予約をしていないと担当者とほとんど話ができず、ただ見学するだけで終わってしまうこともあります。
住宅展示場の雰囲気だけを見たい場合はそれでも問題ありませんが、しっかりと情報収集や比較検討をしたいのであれば、予約しておくほうが確実です。
事前に予約をしておけば、スムーズに案内してもらえたり、落ち着いて相談できる時間を確保できたりするメリットがあります。
当日に担当者と話せず、後日あらためて説明を受けるために再訪問するという手間も防げます。
住宅展示場の予約は公式サイトや電話から簡単にできるため、訪問前に予約しておくと安心です。
大型の家具・家電の採寸
住宅展示場に行く前に、大型の家具・家電の採寸を確認しておきましょう。
特に冷蔵庫やソファー、ダイニングテーブル、テレビボードなど、新居でも使用する予定がある家具・家電は、事前にサイズを把握しておくことが大切です。
採寸しておくことで、展示場で間取りや部屋の広さを確認する際に「このスペースにソファーが入るか」「冷蔵庫を置いても余裕があるか」など、具体的な暮らしをイメージしやすくなります。
住宅展示場では理想的な空間が演出されていますが、自分たちの生活スタイルに置き換えて考えるには、実際に使う家具や家電のサイズ情報がとても役立ちます。
メモやスマホに寸法を控えておくと、当日の見学がより有意義なものになるでしょう。
新しく購入を予定している家具や家電についても、メーカーの公式サイトなどでサイズを事前に調べておくことをおすすめします。
営業時間・定休日の確認
住宅展示場に行く前に、見学を希望するモデルハウスの営業時間や定休日を確認しておきましょう。
住宅展示場全体は営業していても、目当てのハウスメーカーが休みの場合もあるため、個別のモデルハウスの情報まで確認しておくことが大切です。
特に平日や祝日、年末年始などは、ハウスメーカーごとに営業スケジュールが異なることがあります。
また、悪天候が予想される日は、急きょ休業になったり営業時間が変更されたりする場合もあるため、最新情報の確認をおすすめします。
事前に調べておけば「行ったけれど休みだった」といった無駄足を防ぐことができ、限られた時間を有効に活用できます。
住宅展示場の定休日や営業時間を確認する際は、下記のサイトを利用すると便利です。
全国各地の展示場情報が掲載されており、効率よく確認できます。
住宅展示場の訪問当日を有意義に過ごすためのポイント
住宅展示場の訪問当日を有意義に過ごすためのポイントは、次のとおりです。
- 持ち物・服装チェック
- 質問への回答や希望条件はメモにまとめておく
- なるべく早い時間に訪問する
- こまめな休憩で判断力の低下を防ぐ
これらのポイントを押さえておけば、効率よく質の高い情報収集が可能になります。
それぞれの内容について確認していきましょう。
持ち物・服装チェック
住宅展示場に行く前に、持ち物と服装をチェックしましょう。
■持ち物
- 大きめの袋やバッグ
- 筆記用具
- メモ帳
- カメラ
- メジャー
展示場の見学では、パンフレットやカタログなど多くの資料を受け取ることがあるため、大きめのバッグや袋を持参しておくと便利です。また、大事な情報を記録するために筆記用具やメモ帳を準備しておきましょう。カメラがあれば、気になるところを撮影してあとで見返すこともできます。
スマホでもメモや撮影は可能ですが、バッテリー切れや容量不足が心配な場合は、メモ帳や専用のカメラを用意しておくと安心です。また、メジャーがあれば、その場でサイズを確認でき、生活のイメージを膨らませることができます。
- 動きやすい服装
- 歩きやすい靴(スニーカーなど)
住宅展示場では敷地が広く、複数のモデルハウスを歩いて見学するため、動きやすい服装を選ぶのが基本です。階段の上り下りもあるため、女性はパンツスタイルだと安心して見学できるでしょう。
モデルハウス内は、土足禁止のケースがほとんどなので、ブーツのように脱ぎ履きに手間がかかる靴は避け、スニーカーなどがおすすめです。
当日は、住宅展示場やモデルハウスで情報収集することが目的であるため、見学に適した持ち物や服装を準備しておくことが大切です。
質問への回答や希望条件はメモにまとめておく
住宅展示場に行く前に、営業担当者からよく聞かれる質問への回答や希望条件を準備しておくと、効率よく情報収集を進めることができることは、先に紹介したとおりです。
そして、回答内容や希望条件はスマホのメモ機能や手帳に記録しておき、いつでも確認できるようにしておきましょう。
「覚えているから大丈夫」と思っていても、展示場という普段とは異なる環境の中で、緊張や情報量の多さから頭が真っ白になり、思い出せなくなることがあります。
メモにまとめておけば、必要なときにすぐ見返すことができ、抜け漏れを防げます。
また、担当者にメモを見せながら説明することも可能です。
住宅展示場での見学をより良いものにするためにも、多少手間に感じたとしても、事前にメモをまとめておくことは大切です。
なるべく早い時間に訪問する
住宅展示場の訪問当日を有意義に過ごすためには、なるべく早い時間帯に訪れるのがおすすめです。
住宅展示場では、特に土日や祝日は家族連れの来場が多く、昼前後から混雑しやすくなるためです。
混雑すると、営業担当者が他の来場者対応で忙しくなり、十分に話を聞けなかったり、じっくり相談できなかったりすることもあります。
予約をしていても、人が多いとスムーズに見学できず、希望のモデルハウスを自由に見られないこともあるため注意が必要です。
周囲の人の話し声や動きが気になって、担当者との会話に集中できない場合もあるでしょう。
人が少ない時間帯であれば、落ち着いた環境の中でじっくりと見学や話ができる可能性が高くなります。
住宅展示場で見学や相談をしっかり行いたい場合は、午前中の早い時間を予約して訪問すると安心です。
こまめな休憩で判断力の低下を防ぐ
住宅展示場での見学を有意義なものにするために、こまめに休憩をとることを心がけましょう。
住宅展示場やモデルハウスの見学は、慣れない環境の中で多くの情報を短時間に吸収するため、思った以上に疲労が蓄積します。
特に同じ日に複数のモデルハウスを見て回る場合は、休憩を挟まずに続けると、集中力が低下して重要なポイントの見落としや情報の抜け漏れが起こりやすくなります。
判断力が鈍ると適切な比較検討も難しくなるため、こまめにリフレッシュする時間を設けて、集中力を回復させることが大事です。
頭と身体をリフレッシュさせることが、質の高い情報収集にもつながります。
住宅展示場見学後の情報整理と次のステップ
住宅展示場やモデルハウスの見学が終わったら、できるだけその日のうちに、担当者から受けた説明や自分たちの感想、気づいた点を整理しておきましょう。
帰りの車内や休憩中など、すぐに家族で話し合い、それぞれのモデルハウスの印象を共有しておくことが大切です。
時間が経つにつれて印象や細かい内容を忘れてしまうことがあるため、見学の成果を無駄にしないためにも、早めに振り返るようにしましょう。
担当営業へ追加質問・見積依頼をまとめて送る
住宅展示場やモデルハウス見学後に浮かんだ疑問点や確認したい内容は、できるだけ早めに担当営業に伝えておきましょう。
その場では気づかなかったことも、家に帰ってから思い出すことはよくあります。
また、標準仕様とオプションの違い、設備のグレード、ランニングコストなど、複数の質問や見積依頼がある場合は、内容を整理してまとめて連絡すると、担当者もスムーズに対応しやすくなります。
質問や依頼への対応の早さや丁寧さも、比較検討する際の重要なポイントです。
あわせて、次回の打ち合わせ日程も決めておくと、スムーズに話が進みやすくなります。
予算シミュレーションと資金計画を再チェックする
住宅展示場やモデルハウスの見学後は、理想が膨らみやすいため、改めて予算とのバランスを見直すことが大事です。
予算オーバーになっている場合は、項目の見直しや優先順位の調整を行う必要があります。
たとえば、キッチンや洗面化粧台、浴室などの設備のグレードを下げることで、予算を抑えることができます。
また、新たな予算を考える際には、住宅ローンの返済額やランニングコストを含め、無理のない資金計画かどうかをシミュレーションして確認しましょう。
住宅ローンの金利変動によって資金計画が大きく左右されることもあるため、注意が必要です。
住宅展示場に行く前に「家づくりプラン」でハウスメーカーを比較検討
住宅展示場に行く前に、複数のハウスメーカーを比較検討して、自分たちに合った候補をある程度絞り込んだり、事前に予備知識を得て質問を準備したりすることで、見学の時間をより有意義に活用できます。
ハウスメーカーの比較には「家づくりプラン」の利用がおすすめです。
「家づくりプラン」は上場企業が提供するサービスで、複数のハウスメーカーや工務店に対して資金計画や間取りプランをまとめて無料で依頼できます。
パソコンやスマホから簡単に利用できるため、忙しい方でも安心です。
「家づくりプラン」を利用して、効率よく複数のハウスメーカーを比較しましょう。
この記事の編集者
メタ住宅展示場 編集部
メタ住宅展示場はスマホやPCからモデルハウスの内覧ができるオンライン住宅展示場です。 注文住宅の建築を検討中の方は、時間や場所の制限なくハウスメーカー・工務店を比較可能。あなたにヒッタリの家づくりプランの作成をお手伝いします。 注文住宅を建てる際のノウハウなどもわかりやすく解説。 注文住宅でわからないこと、不安なことがあれば、ぜひメタ住宅展示場をご活用ください。
運営会社:リビン・テクノロジーズ株式会社(東京証券取引所グロース市場)