ハウスメーカーの営業担当者は、契約件数や売上目標などの数字を抱えながら、家づくりを検討する多くの人と接しています。
そのため、意図的に見定めているつもりはなくても、住宅ローンの見通しや予算感、家づくりへの本気度などを確認しながら進める中で、提案内容や対応の優先度に違いが出ることがあります。
実際、住宅展示場に行ったときや相談会などに参加した際、以下のようなことを経験した人がいるかもしれません。
「対応がそっけなかった」
「ほかの人より熱心に提案してもらえていない気がした」
「遠まわしに他社を勧められた」
本気で家づくりを考えている場合でも、要望や予算感が伝わっていないと、営業担当者から「まだ検討段階なのかな」と受け取られてしまうことがあります。
十分な提案を受けられず、本来なら紹介してもらえたはずの間取りや設備の選択肢を見逃してしまうのは避けたいところです。
営業担当者と良好な関係を築きながら家づくりを進めるためにも、好かれやすい客・軽く見られやすい客の特徴を確認しておきましょう。
もくじ
ハウスメーカーが対応を変えやすい状況
注文住宅では、営業担当者から提案を受けても、すぐに契約するケースはほとんどありません。
一般的には、以下のような流れで打ち合わせや提案が進んでいきます。
- 住宅展示場や相談会でヒアリング
- 予算や住宅ローンの相談
- 土地探し・敷地確認
- 間取りプランの作成
- 見積もり・資金計画の提案
- 仕様や設備の打ち合わせ
- 契約
このように、注文住宅は契約までに何度も打ち合わせや提案作業が必要です。
そのため、営業担当者としても、時間をかけて間取り提案や見積もり作成、打ち合わせを重ねたあとに「実は住宅ローンが通らなかった」「予算的に契約が難しかった」となる状況はできるだけ避けたいのが本音です。
より契約につながる可能性が高い人がいれば、優先的に対応したくなるのは自然な流れといえるでしょう。
では、ハウスメーカーの営業担当者は、どのような人に対して「熱心に提案したい」と感じるのでしょうか。
以下では、ハウスメーカーが対応を変えやすい具体的なケースを解説します。
住宅ローンの審査に通過しにくい
注文住宅は数千万円規模の大きな買い物になるため、多くの人が住宅ローンを利用します。
そのため、ハウスメーカーは早い段階でローンの仮審査を勧めて、職業や年収からどのくらいの予算で家を建てられそうか確認します。仮審査に通らなければ、本審査に通過できる可能性も低いため、予算の見直しや借入条件の調整が必要になる場合があります。
しかし、年収などの属性はすぐに変えられるものではありません。仮審査に何度も落ちてしまう人に対しては、諦めるように説明するハウスメーカーもあります。その結果、客から見ると積極的に対応してもらえなかった、という印象になってしまいます。
ハウスメーカーへの態度が悪い
ハウスメーカーとの付き合いは、結局は人と人です。
家づくりに真剣で、素直に質問や相談できる人は、営業担当者や設計士に好かれて、万が一予算が少なくても「なんとかしてあげたい」とよい提案を受けられる可能性があります。
ハウスメーカーに勤務している以上、売り上げやノルマもさることながら、住宅が好きという人が多いのも事実です。たとえば上物(土地の上にある建物)2,000万円という、同じ予算の2組がいたとします。
一方は、打ち合わせ中も終始偉そうな態度で、「客なんだから最優先で対応して」と横柄に振る舞う人。
もう一方は、「キッチンにはこだわりたいので、ほかの設備で調整できないか相談したい」と、予算内で実現する方法を一緒に考えようとする人。
どうしても後者のほうに協力して、よりよい提案をしたくなるものです。結局は人と人が協力して家をつくり上げていくため、真摯に意見を出し合い、ハウスメーカーと客は対等であることを忘れないことが大切です。
好かれやすい客の特徴
ハウスメーカーに好かれると、協力してよりよい家に住まわせてあげたい、完成したときに喜んだ顔を見たい、と真摯に向き合ってもらえます。
好かれる客になるための3つのポイントについてまとめました。
正直に質問や相談をする
本気でよい家を建てるために真剣に考えている人は、ハウスメーカーからの印象もよくなります。明確な予算や、具体的に建てたい家の要望がある客は好かれやすいでしょう。
予算や建てたい家の希望が何もない場合、ハウスメーカーはどのような間取りやプランを提案すればよいかまったくわかりません。
たとえば、外食に行くとき「何がいい?」と質問されたとします。善意から「なんでもいい」と返答する人もいるでしょうが、相手はその分考える手間が増えてしまいます。人によっては、「外食に行きたくないのかな」とさえ受け取ってしまう人もいるでしょう。
予算が家族で3,000円なら近所のラーメン屋さんになるかもしれませんし、3万円ならレストランのディナーに行けるかもしれません。和食か洋食か、魚か肉かなど、はっきりしていなくてもざっくりとどのようなものを食べたいか決まっていれば相談できます。
家づくりでも同様に、おおよその予算やキッチンを広く取りたい、回遊できるつくりにしたいなど譲れないポイントが決まっていれば、ハウスメーカーは相談に乗りがいがあるため、好かれる客になるのです。
常識的な行動をする
打ち合わせの日時を守り、急にキャンセルしないなど当たり前のことですが、マナーを守ることでハウスメーカーから好印象となります。
客が休日などの大切な時間を打ち合わせに当てるのと同様に、ハウスメーカーも大切な時間を割いています。
ハウスメーカーと対等な立場で偉そうにせず、常識的な態度を示すことで、トラブルにならないよい客だと認識されるため、よりよい提案を受けられます。
ハウスメーカーを信頼して意思疎通する
信頼してしっかり意思疎通できる客は好かれます。予算や希望について相談のうえで設計を進めていくので、あとから急に変更して困らせたり、無理な値引きを要求する必要がありません。
無理な値引きではなく予算にあった提案や、優先順位を決めて予算内に収める相談ができる信頼関係を築けます。
また、ハウスメーカーの大切な時間を使っていることを認識し、簡単な確認などはメールでおこなったり、質問はなるべく1度の打ち合わせにまとめてしたりするなど相手を気遣う態度が大切です。
好かれるとなめられるは違う?軽く見られて損しやすい客とは
ハウスメーカーに好かれる客は、よい提案を受けられます。一方で、なめられる(軽く見られる)客は、主導権をハウスメーカーに握られてしまうことがあります。
ハウスメーカーによっては、まったく値引きせずに高額で販売されたり、平気で納期を遅らせられたりなど迷惑をこうむってしまう危険性もあります。
またそれ以前に、本気で家の購入を検討していると思われず、真剣に対応してもらえないため家づくりをスタートできないというケースもあります。なめられてしまう客3パターンを紹介します。
希望に対して予算が少なすぎる
高価格帯の大手ハウスメーカーで家を建てることを希望している場合、ある程度の額の住宅ローンを組めるかどうかは大切な基準となります。
現金一括で家を購入する客はほとんどいないため、どの程度の額のローンを組めるのかはハウスメーカーがもっとも知りたいポイントです。
わざわざ間取りや設備について時間をかけて打ち合わせしても、いざローンが組めないとなるとそれまでの時間が無駄になります。現実的な問題として以下のような客の優先順位は下がってしまうでしょう。
- ローンが組めないほどの少ない年収
- 1年未満など勤続年数が短い
- 自営業者でまだ年数が浅い
実際に知人は、公務員で安定した職業に就いていても若く見られて相手にされなかったというケースがありました。
一般的に若いと勤続年数が短く、低年収と予想され、いますぐ購入するつもりはないだろうと見なされることもあるでしょう。
意見をうまく言えない
高年収や安定した職業で金銭的に問題なく家を購入できる客であっても、自分の意見がまったくない場合はなめられてしまいます。
ハウスメーカーによっては、「〇〇さんなら買ってくれるだろう」と思われて、不要なオプションや過剰な上位モデルを提案されてしまうこともあります。
ハウスメーカーのプロ目線の意見を聞き入れることと、すべてを鵜呑みにして受け入れることは違います。自分の意見をまったくいえないとなめられるので、意見をうまく伝えられるよう事前に考えておきましょう。
非常識な行動
ハウスメーカーとも、結局は人と人とのやりとりです。
打ち合わせなどに平気で遅刻して来たり、だらしない服装で来られたりすると印象が悪くなるので、よい提案をもらえないことがあります。
ハウスメーカーは客との打ち合わせのために、事前にスケジューリングして時間を空けています。
「自分は客だから待たせてもいいだろう」と横柄な態度で連絡もなしに数十分も遅れると、いざ家を建て始めてもルーズな人だから連絡はあとからにしよう、納期が多少遅れてもいいだろう、と結果的に優先順位が下がってしまいます。
嫌われやすい客の特徴!嫌われてもなめられるよりはマシ?
なめられる客と嫌われる客は似て非なるものです。なめられてしまうと、価格の上乗せや連絡・納期の遅れなど、実質的に客が損害をこうむってしまう危険性があります。
しかし、嫌われる客はハウスメーカーからいやがられてはいるものの、「優先順位として後回しにするとクレームになりそうだ」、といった印象を持たれていることも多いでしょう。
そのため、仕事自体はきっちりしてくれる可能性があります。以下では、嫌われる客を3パターン紹介します。
横柄な態度をとる
お金を払う客のほうが偉いと言わんばかりに、横柄な態度をとる客は嫌われます。客はハウスメーカーを選べますが、同様にハウスメーカーも客を選べます。
家の購入は数千万円と高額な買い物のため、ささいなことでもクレームにつながりやすい商品です。
そのため、ハウスメーカーはよほどノルマに追われない限りは、横柄で後々クレームにつながりやすい客に対して、他社で建てたほうがよいと暗に伝えて断るケースもあります。
また、まったく世間話に応じず職業も明かさないなど、家を購入できる収入や貯蓄があるのか予測がまったくできない場合も、結果的に時間の無駄になってしまうおそれがあるので、ハウスメーカーからの対応の優先順位は低くなってしまうでしょう。
雑誌やSNSの情報を鵜呑みにする
雑誌やSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)では、おしゃれで機能的なマイホームの紹介が数多く見られます。「私はこのようにしてもらいました」と情報をシェアするものが多くありますが、すべてのハウスメーカーで同じ規格の家が建てられるとは限りません。
ハウスメーカーによって工法は異なり、人によって土地の形状や条件は異なるため、希望の間取りなどがそのまま適用できるとは限らないのが現実です。
たとえば、吹き抜けリビングは一般的に冬になると2階から冷気が降りてきて寒いといわれています。しかし高気密住宅では、吹き抜けは家全体の空気が循環して均一な温度になるため推奨されています。
各ハウスメーカーの家の特性を理解せずSNSなどの情報を鵜呑みにしていると、各メーカーのよさが活かされず、結果的に快適な暮らしができなくなる危険性があります。
過度な要求をする
家を建てるときにはハウスメーカーのみならず、下請けの大工や木材などの加工業者、電気設備事業者などたくさんの人が関わっています。
数多くの人が複数の現場を受け持っているため、明日までに〇〇をしろ、〇〇はサービスしろ、など過度な要求をしてもハウスメーカーの一存では決められず、基本的に無理なものは無理です。
ハウスメーカーの現場監督をしている知人は、こうしたクレームになりがちな客から連絡があると「また○○さんか…。」と現場への足も遠のきがちになると言っています。
もちろんお金をもらって家を建てているため最低限の仕事はします。しかし、「いつもよくしてくれるから、よりよい家にしてあげたい」という気持ちで建てられた家と、「クレームにならない程度に仕上げておこう」という気持ちで建てられる家では、仕上がりに差が出るおそれがあります。
ハウスメーカーに好かれて得をするために!担当者と接する際にできること
わざわざお金をかけて家を建てるなら、ハウスメーカーに好かれて信頼関係を築き、よりよい家づくりのために楽しく打ち合わせしたいところです。
私自身家づくりの際には、設計士が私たち夫婦の好みをどんどん理解してくれて、こういうの好きですよね?とよりよい提案をしてくれ、毎回楽しく打ち合わせできました。
家づくりは3回やらないと後悔する箇所がなくならない、と言われますが現状後悔するポイントは本当に些細なことしかなく、もし引っ越すなら家ごと引っ越したいと家族で話すほど気に入る家を建てられました。
また、最近では建築後も数十年とアフターメンテナンスでハウスメーカーと長い付き合いが続くケースが多いため、「あの客は困らせたくないな」とよい印象を持ってもらうことは必須です。
正直に質問や相談をする
ハウスメーカー側も、家を建てる客がメーカーと同等の知識を持っていることは、もちろん求めていません。そのため、裏をかいたり探ったりするのではなく、正直に相談することが信頼関係を築くことにつながります。
予算に関してはあとで増えそうだから、と少なめに伝える方も多いようですが、きっちりとこの金額までと伝えておくことが大切です。
この予算まで値下げしろと要求するのではなく、「予算内に収めたいから優先順位の低いものは削りたい」、施主支給にしたいなど正直にすり合わせしていくことをおすすめします。
私自身もハウスメーカーの設計士に相談しつつ自分でも調べ、子ども部屋のクローゼットの折れ戸を削除してもらう、クローゼットの棚板は安価なものにしてもらう、などすり合わせてきました。
しっかり伝えていくことで、私たちの好みや重視したい点まで理解してくれ、よりベストな提案をしてくれることにつながったのでしょう。
マナーを守る
ハウスメーカーで家を建てるときにも、大切なのは人と人との信頼関係を築くことです。結局は人対人なので、信頼のおける人にはよりよい家になるための提案や、安心してもらえる進捗の連絡をしたいと思うのが人間です。
当たり前のことですが、打ち合わせの時間を守り、子ども連れの場合はあちこち触って大切な展示物を壊さないように気をつける。着飾る必要はありませんが、「常識的な人であることを示せるような服装を心がける」など、マナーを守った行動を心がけましょう。
また、身なりに気をつけることで服装や持ち物から、好みを察してくれるなどのメリットもあります。
一番大切なのは理想の家を建てること!どう思われるか気にしすぎないで!
ハウスメーカーは客を見る場合もありますが、だからといってハウスメーカーからどう思われるかを気にして理想の家を建てられないのは本末転倒です。
「やっぱり間取りを変更したいけど、いまさら言って迷惑をかけたくないから止めておこう」と決心したとします。数年後、数十年後、やっぱり変更しておけばよかった、と後悔するかもしれません。
伝えるのは一瞬です。変更を依頼した場合、確かにいやがられるかもしれませんし、よく思われないかもしれません。しかし、この先ずっと住み続けていく家と、ときどき顔を合わせるだけのハウスメーカーどちらを取るかでは、家を取る人が多いでしょう。
客はお金を払っていますし、ハウスメーカー側はその客のおかげで成り立っています。
横柄な態度を取るのはよくありませんが、ハウスメーカー側の顔色を伺いすぎて、必要以上に我慢したり遠慮したりするのだけは避けましょう。
客こそハウスメーカーを見るべし!家づくりの一括プラン請求で複数社の比較を
ハウスメーカーも客を見る場合がありますが、むしろ客だからこそハウスメーカーを見ることが大切です。何千万ものお金を払うのですから、ハウスメーカーはできるだけ厳しい目で見て厳選しましょう。
「絶対このハウスメーカーがいい」という強いこだわりがあるなら別ですが、そうでない場合ハウスメーカーの態度に納得がいかない、こちらの対応のせいで嫌われてしまったと感じたのであれば、別のハウスメーカーに依頼すればよいだけです。
ただし、タイミングによっては違約金が発生するケースがありますので、最初からよいハウスメーカーと出会えるのが最善です。メタ住宅展示場の家づくりの一括プラン請求では、建築エリアなど希望条件を選択することで、条件と一致するハウスメーカーや建築会社より、間取りプランなどを複数社、無料請求できます。
実際に各社に行って足を運ぶ必要はありません。ぜひ各社の対応力などを吟味し、「このハウスメーカーなら任せたい」と思える会社を選んでください。
この記事の編集者
メタ住宅展示場 編集部
メタ住宅展示場はスマホやPCからモデルハウスの内覧ができるオンライン住宅展示場です。 注文住宅の建築を検討中の方は、時間や場所の制限なくハウスメーカー・工務店を比較可能。あなたにヒッタリの家づくりプランの作成をお手伝いします。 注文住宅を建てる際のノウハウなどもわかりやすく解説。 注文住宅でわからないこと、不安なことがあれば、ぜひメタ住宅展示場をご活用ください。
運営会社:リビン・テクノロジーズ株式会社(東京証券取引所グロース市場)








