【全7種類】寝室の窓、どれにする?選び方と失敗しないための注意点

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【全7種類】寝室の窓、どれにする?選び方と失敗しないための注意点

寝室の窓は睡眠やプライバシーに影響するため、「どの窓にすべきか」慎重に検討する必要があります。

そこで、寝室に採用されやすい7種類の窓を写真付きで紹介します。最適な窓の数や、窓の設置で失敗しないための注意点5選も紹介しますので、窓選びにお悩みの方は参考にしてください。

寝室に採用される代表的な窓7種類

質のよい睡眠を得るのに最適な窓は、どのようなものでしょうか。窓の種類ごとに紹介します。

トップライト(天窓)で壁面を有効活用

トップライト(天窓)
トップライト(天窓)

屋根に開口部を設けて設置するトップライト。住宅密集地などでは、部屋の明るさを確保する手段として有効です。

天井に設置するトップライトは、家具のレイアウトを制限しません。ドアやクローゼットなどの建具の設置により、使える壁面は限られています。インテリアにこだわりを持つ方には、メリットといえるでしょう。

ただし、どの程度光の量を取り入れるか考慮する必要があります。通常の窓よりも多くの明るさが入ることで知られており、朝は早い時間から部屋が明るくなります。夜の月明かりが気になる心配もあるでしょう。

朝日と同時に起床したいなど、朝方にしたい方はメリットかもしれませんが、好きな時間に眠りたい方だとデメリットになるかもしれません。

また、太陽光が直接的に差し込むため、非常に暑く感じられます。筆者の家には、独立キッチンの奥部分にトップライトがあります。空気の流れが悪い場所のためか夏場はキッチンまで熱気がたちこめており、太陽光が直撃する際の熱量の強さを痛感しています。

ハイサイドライト(高窓)で良質な睡眠を

ハイサイドライト(高窓)
ハイサイドライト(高窓)

壁の高い位置に設置した高窓のことです。高い位置から光が差し込むため、部屋の奥のほうまで、広範囲に光を取り入れることが可能です。

温度・日差し・音などの問題が気になりにくく、部屋全体を明るくしてくれます。

ベッドに直射日光が当たりにくいうえに、窓とベッドの距離が離れることで暑さや寒さの影響を受けにくく、ぐっすりと質のよい睡眠を得ることが可能です。

高くしすぎると掃除などのメンテナンス面で苦労がともないますが、一般的には寝室に向く窓の形状といわれています。

縦すべり出し窓で断熱と防音

縦すべり出し窓
縦すべり出し窓

縦方向を軸として窓枠の上下に設けられた、溝に沿ってすべり出しながら開く窓のことです。

気密性が高く、外の空気・音を遮断する効果が高いことで知られています。外に向かって90度まで開くため、換気しやすいのも特徴です。

また、幅が狭い製品が多いため、壁面の使用率をおさえられます。その場合は差し込む光の量も制限されるため、まぶしくなりにくいメリットがあります。

横すべり出し窓でプライバシーと防犯対策

横すべり出し窓
横すべり出し窓

縦すべり出し窓の軸が横向きなったものを指します。窓枠の左右に設けられた溝に沿って、窓を室外側にすべり出させるものです。

開けているときは窓ガラス面がひさし代わりにもなり、雨が室内に吹き込むのを防げます。雨の心配をすることなく、換気ができるのが魅力です。

また、開閉の角度を細かく調整しやすいため見える角度を制限し、プライバシーの確保や防犯対策がしやすいメリットがあります。

引き違い窓で快適な開閉と風景を楽しめる

引き違い窓
引き違い窓

2枚のガラス窓を横にひいて開ける一般的な窓です。光をたくさん取り込むことができ、換気がしやすいメリットがあります。

ただし、気密性・断熱性は、ほかの窓に比べると劣っているといえるでしょう。窓の直下にベッドを置くと冷気が当たり続けることになり、寒さを感じやすいです。

寝室に引き違い窓を設置する場合は、ベッドと窓の位置に配慮しましょう。ベッド側への設置が避けられない場合は、シャッターを併用するなどの対策が必要です。

上げ下げ窓で調節可能な通風と防犯対策

上げ下げ窓
上げ下げ窓

上下についている窓を、縦方向上下にスライドさせる窓のことです。1つの窓で上下2つの風の通り道を確保できるため、上げ下げ窓の設置1つだけで空気が循環しやすいメリットがあります。

また、幅が狭い製品が多いため、基本的には人が通ることが難しく、防犯面でも有効です。

ドアに上げ下げ窓がついた、併用タイプの製品も販売されています。寝室にベランダへの出入口が必要な場合は、壁面の使用率を下げるためにも便利な方法といえます。

FIX(はめ殺し)窓で徹底した防犯対策

FIX(はめ殺し)窓
FIX(はめ殺し)窓

はめ殺しで、開閉ができないように固定されている窓のことです。多くは、手の届かない位置の窓や細長い・丸などの、デザイン性の高い窓で採用されます。

開閉ができないため、窓の閉め忘れにより不法侵入される心配がありません。その逆で、換気ができないのはデメリットかもしれません。

採光とデザインを目的として設置しましょう。

建築基準法では寝室に窓を設置する必要

寝室は夜しか利用しないなどの理由で、窓の価値を見いだせない方も少なくありません。ただし、建築基準法により窓のない寝室は認められていません

居室には換気のための窓その他の開口部を設け、その換気に有効な部分の面積は、その居室の床面積に対して、二十分の一以上としなければならない。ただし、政令で定める技術的基準に従つて換気設備を設けた場合においては、この限りでない。

引用:建築基準法「第二十八条(居室の採光及び換気)

風水でも窓が必要

身の回りの環境を整えることで運気を引き寄せる、古代中国の思想である風水。住宅建築時には、風水を気にされる方もいるでしょう。

よい気の流れをつくることは運気を上昇させる、という考えが風水です。そのため、寝室を換気することで新鮮な空気を取り入れることが、運気向上につながります。

なお、気の流れが激しい窓際からは、ベッドを離すのが理想的です。無防備な状態である睡眠時は、気の流れに変化が大きい場所は適さないとされています。

窓際からベッドを離すのが簡単な方法ですが、遮光カーテンでよい気の流出を防ぐといった別の方法でも対策が可能です。


最適な窓の数

高めの位置に設置するなどの工夫により、小さくても部屋全体を明るくできます。

主に以下のような採光のみを目的とする人は、窓が1つでも十分な可能性が高いです。

  • 眠る場所としてしか使わない
  • 寝室がにぎやかな通りに面している
  • 断熱性能を下げたくない

以上のような状況では、「窓を開ける」というニーズがなくなり、寝室への窓の設置メリットが少ないためです。

ただし換気のためには、風の通り道として窓を2つつけるのが望ましいです。特に、以下のような人は2つつけたほうがよいかもしれません。

  • 書斎や仕事・勉強部屋と兼用している
  • ドレッサーがある



就寝の用途以外で寝室を使用する場合、採光が感じられたほうが日中生活しやすいためです。2つ設置するのが難しい場合は、上げ下げ窓の設置・廊下にある窓を利用した換気などの工夫が必要です。

寝室の窓の設置で失敗しないための注意点5選

寝室の窓の設置で失敗しないため、考えられる問題や注意すべき点を紹介します。

隣家と異なる窓の配置にする

隣家の窓と同じ位置の窓を設置すると、出くわしたときには気まずいものです。また、窓は気密性が低く音漏れがしやすいため、会話や生活音が丸聞こえになる危険性があります。

筆者の家では、隣家のお手洗いの換気窓が近くにあったため、静かな時間は水洗トイレの音がわかる状況となり、少し不快に感じた経験があります。

隣家の窓の位置からは、できるだけずらすことが得策です。

ベッド上の設置は避ける

窓は壁面に比べると断熱性が低く、冬場は冷気が入り込むことは避けられません。ベッドの上に窓があった場合、部屋を暖めるのに時間がかかるでしょう。

ベッドのヘッドボード上の窓はデザイン的にもバランスがよいため、検討される方が多い間取りです。しかし、快適な睡眠環境との両立が難しいことは念頭に置く必要があります。

設置が避けられない場合は、断熱性の高いペアガラスや2重窓を導入するなど、専門家の判断に頼るのも一案です。

すりガラスにする

模様入りのすりガラス
模様入りのすりガラス

寝室はプライバシーを重視したい場所で、外から見えてしまうのは避けたいものです。

夜に明かりをつけた状態だと外からはっきり見えてしまうため、カーテンなどでの対策は必須です。しかし、窓ガラスをすりガラスにしておけば、明かりをつけても外からはっきりとは見えにくくなります

特に通りに面した窓は、プライバシー保護のためにも一考する価値があります。

東側の窓は小さめにする

朝日が昇る東側に大きな窓があると、日の出とともに寝室全体が明るくなってしまいます。夏場などは5時前に日が出ることもあるため、ゆっくり眠りたい日のことを考えると注意が必要です。

東側の設置が避けられない場合は、シャッターを設置したり遮光カーテンをつけたりするのがよいでしょう。

複数社から提案を受ける

窓の設置には考慮すべき点が多くあります。快適さとデザイン性のバランスは、それぞれの家庭の生活習慣によっても異なるため、複数の間取りプランを比較することが大切です。

メタ住宅展示場の家づくりプランでは、複数社に対して間取りプランを請求できます。数多くの提案の中からよりよいプランを検討し、快適な生活を手に入れませんか。

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