家を建てるにはまず何からはじめたらよい?家づくり最初の一歩

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家を建てるにはまず何からはじめたらよい?家づくり最初の一歩

家を建てようと思ったとき、最初にやるべきことは「完成までの期限」を決めることです。

住み始める時期を具体的にイメージできれば、逆算して土地探しやハウスメーカー選び、ローンの手続きなどのスケジュールを立てやすくなります。

ここでは、家づくりをスムーズに進めるために、最初に取り組むべき行動とその理由を、おおよそ1年ほどかかる家づくりの流れとともに解説します。

家を建てるにはまず何からやるのか?

完成時期を決めるには、「いつから家づくりを始めるのか」を考えることが出発点です。

家づくりには、情報収集・資金計画・土地探し・設計・施工といった工程があり、着工から入居までにおよそ10〜12カ月かかるのが一般的です。

このため、「子どもの入学までに」「ボーナスの時期に」「寒い季節を避けて」など、ライフイベントや季節を基準に入居したい時期を決めるとよいでしょう。

そこから逆算して準備期間を設定すれば、自然と完成時期の目安が見えてきます。

家を建てるまでの流れは、次のようになっています。

  1. 情報収集~資金計画:3カ月
  2. 土地探し&ハウスメーカー選び:3カ月~4カ月
  3. 家の設計:1カ月
  4. 住宅ローンの契約:1カ月
  5. 家の施工:4~5カ月
  6. 入居

① 情報収集~資金計画(3カ月)

最初に行うべきことは情報収集です。

そしてどのくらいの予算があればどのような家を建てられるのか、住宅ローンをどうするのかなどの資金計画も必要です。一般的に3カ月ほどかかりますが、家族構成によっては同居する家族とイメージを共有する必要もあり、それ以上の時間が必要になることもあります。

資金計画はあくまでもシミュレーションです。モデルハウスに足を運んだり、ハウスメーカーの担当者から話を聞いたりしていくうちに具体的になり、計画は変化していきます。まずは簡単に、月々どれくらい払っていけるのかを考えておくとよいでしょう。

情報収集を行う

最近はインターネットで検索して簡単に不動産に関する情報を収集できるようになりました。家に居ながらスマートフォンやパソコンで、希望する地域の土地の情報を見ることもできれば、さまざまな家の間取りを調べることもできます。

ほかにも多くのハウスメーカーが集まる住宅展示場は、実際に各メーカーが設計建築した物件を比較することが可能です。

資金計画を立てる

さまざまな住宅情報を収集していくうちに、希望する家を建設するにあたって、どのくらいの金額が必要なのか少しずつ見えてくるでしょう。一方で現在の世帯年収から、毎月どのぐらいの支払いができるのか、また頭金の金額をどうするのかなどの、大まかな資金計画が定まっていきます。

重要なのは「現在の世帯年収においての借入可能額」と「毎月の支払い可能額」を把握することです。この2点を把握しておくと、資金計画が立てやすくなります。

② ハウスメーカー選び&土地探し(3~4カ月)

家を建てるときはハウスメーカーを探すのが先か、それとも実際に住宅を建てる土地を探すのが先か悩むところです。結論としては、同時並行として進めていくのを前提とするのが正解かもしれません。

あえてどちらを重視して先に考えるかというなら、ハウスメーカー探しを優先するほうがよいでしょう。

ハウスメーカーを絞り込む

土地よりハウスメーカーを先に検討する理由は、ハウスメーカー独自のネットワークによる土地情報が手に入る可能性があるからです。

契約を結ぶ建設会社やハウスメーカーが限られている「建築条件付の土地」については、その条件を満たす各ハウスメーカーが情報を持っていることがあります。また実際にハウスメーカーの担当者より、住宅に関する話を聞くことで、自分たちがイメージしている間取りなどに必要な土地の広さや形状、条件などが見えてくることもあります。

ハウスメーカーと土地探しは、ある程度は柔軟に対応するのが理想ですが、早い段階でハウスメーカーの話を聞いておくのがおすすめです。

不動産会社に土地の仲介を依頼する

土地や建物を扱う不動産会社に対しても、土地の仲介の依頼をしておきましょう。そうすることで、希望する条件に見合った土地の紹介を受けることが可能となります。

希望するハウスメーカーではない、建築条件付の土地を紹介される場合もあるため、頭を悩ますことになるかも知れません。それでもハウスメーカーだけに頼る場合とは異なる情報を得られるのは大きなメリットです。土地探しとハウスメーカー選びは、どちらも並行して進めていくことが重要です。

③ 家の設計(1カ月)

土地とハウスメーカーが決まったら、いよいよ家の設計です。これまでの情報収集や家族との話し合いを反映しつつ予算とすり合わせていくことで、現実的な設計へと落とし込んでいきます。

自分たちのイメージを的確に伝えられるようにしておきましょう。

ハウスメーカーに要望を伝える

ハウスメーカーに要望を伝える際には、家族との間でイメージを共有しておくことが大事です。よくある例としては、女性のリビングとキッチン、水回りに対する要望と、男性のリビング周辺の要望に整合性がつかないことがあります。そのままどちらの要望も反映すると、結果としてどっちつかずの中途半端な設計になってしまいます。

しっかり家族のイメージを共有し、同じ方向性になるよう事前に話し合うことが大切です。専門誌やWebサイトで掲載されている間取りをまとめておき、それをもとに話し合うのもイメージを共有する方法として有効です。ハウスメーカーの担当者はプロですから、どのような説明であってもくみ取って実現に向けて努力します。

見積もり金額と相談

ハウスメーカーに伝えた要望から、設計図と見積もり金額が提示されます。ここで希望どおりであれば、このまま契約を進めることになりますが、多くの場合は修正が必要となります。設計図のイメージが異なる場合は、改めて要望を伝え直すことになります。

ハウスメーカーに設計図の修正をお願いするときに、要望に無理があったのか、それともうまく伝わらなかったのかによって、要望を変えたり伝え方を工夫したりする必要があります。また予算を大きく超えている場合は、要望の修正や取り下げが必要です。

最近ではテレワークの普及にともない、男性から書斎の要望が増加していますが、最初に取り下げられる要望も書斎であったりします。

④ 住宅ローンの契約(1カ月)

ハウスメーカーとの建築プランがまとまったら、工事請負契約を締結します。その後、市町村の建築許可を受けて、住宅ローンの本申請、契約を行います。一連の手続きはハウスメーカーが手伝ってくれるので、指示に従って必要な書類をそろえていきます。

⑤ 家の施工(4~5カ月目)

いよいよ家の施工がはじまります。施工中に自分のできることは、ほとんどありません。それでも家の施工がはじまる前に、工事を取り仕切る棟梁などの関係者と顔合わせを行うことをおすすめします。もちろん完全にお任せでも問題ありません。しかしこれから長きにわたって暮らす住まいをつくってもらうのですから、よい関係を築いておきたいところです。

⑥ 入居

事前の申請と相違がないことを、市町村に確認審査してもらいます。ハウスメーカーや施工業者と立ち合いを行い、問題がなければ引っ越しをして入居となります。

スケジュールを決めたら次にやること

家のスケジュールを大まかでも決めたら、次は家を建てる下準備をはじめましょう。家を建てる下準備には、次のものがあります。

  • 建てたい家のイメージを固める
  • 家の情報収集をする
  • 大まかな予算を決定する

これらをちゃんと決めないままだと、家の計画そのものが漠然とした状態のため、思うように話を進められません。下準備がある程度できていれば、予算でできること・できないこと、イメージの練り直しなどの段階へ進められるのです。

建てたい家のイメージを固める

家 を 建てる に は まず 何 から

最初にはじめるべきことは「家のイメージ」を固めることです。家族が楽しく、快適に過ごすには、どのような家を建てればよいのか、まずはイメージを膨らませていきましょう。

家族は何人くらいで暮らすのか

家のイメージを固めるにあたって重要なのは「何人で暮らす家なのか」ということです。家族構成は家を設計するときに、部屋の数やリビングの広さ、収納などにも関わってきます。特に子どもの人数は重要で、将来的に生まれてくる子どもも想定する必要があります。

ただし出産は何が起こるかわかりません。生まれてくる子どもが双子や三つ子といったサプライズも起こり得るため、かっちりと決めすぎないことが大切です。

どのような暮らしをしたいのか

建てた家でどのような暮らしをしたいのかをイメージしましょう。家族が頻繁に交流できる暮らしをイメージしているのであればリビングを広くし、木々の緑に囲まれて暮らしたい場合は室内よりも庭のスペースを優先するという考え方もあります。このような暮らしのイメージが、家の設計を左右します。

光がたくさん射し込む家にしたい、というような漠然としたイメージでも構いません。この場合は、窓を多く設置して採光を増やすという方法で、イメージを実現できます。

優先したいことは何かを決める

家のイメージはいくらでも膨らませられますが、そのままでは収拾がつかず、具体的な設計に結びついていきません。そのため、イメージしたものの中から本当に必要なものを取捨選択して、何を優先するべきか整理していきましょう。

必ず実現したいこと、可能なら実現したいことなど、整理して順位づけをすることで、建てる家のイメージが具体的になっていきます。

子どもが一緒に暮らす期間は意外と少ない

住宅ローンの返済期間を35年と考えると、そのうち子どもと一緒に暮らす期間は意外と短いです。家を建てるタイミングにもよりますが、おおむね10~20年程度です。

そのため、子ども部屋を人数分用意すると、将来的に持て余すことになります。最近は大きめの部屋を間仕切りなどで区切り、年齢などに合わせてスペースをつくるプランも増えています。もちろん思春期の子どもたちのプライバシーは、しっかりと確保する必要があります。

家の情報収集を行う

家 を 建てる に は まず 何 から

建てたい家のイメージが固まってきたら、次は家の情報収集をしましょう。頭の中で作り上げたイメージは、実際にモデルハウスを見学したり、不動産会社の担当者に話を聞いたりすることで、具体的になっていきます。

Webサイトをチェックする

家の情報収集でもっとも手っ取り早い方法は、Webサイトをチェックすることです。いまはWebサイトに多くの情報が集まっているため、パソコンやスマートフォンで検索してみましょう。

注文住宅を建てるつもりでも、建売住宅の情報は勉強になります。間取りや設備などを確認することで、自分のイメージを補えます。

住宅情報誌を読む

住宅情報誌も参考になる情報の宝庫です。書店だけでなくコンビニにも置かれているうえに、フリーパーパーも多いのでお金がかかりません。Webサイトと比べて、本のほうが一目で見られる情報が多いので、複数の住宅を比較しやすいというメリットがあります。

住宅展示場やモデルハウスへ足を運ぶ

有名ハウスメーカーのモデルハウスが集まった住宅展示場は、家を建てるときの強力な味方です。ハウスメーカーの住宅をまとめて見られるので、それぞれのよいところを比較でき、まねしたい点も見つかるでしょう。各社の営業担当者と話ができるので、さまざまな質問をすることで知識を得ることもできます。

特にローンの組み方など金銭面についての情報は、各社の意見を参考にすることで、無理なく借り入れられる金額の目安をつけるのに役立ちます。

また住宅展示場ではキャラクターショーなどのイベントを開催していることもあるので、子どもを連れて行っても楽しく過ごせるでしょう。

住宅の内覧会に行く

建設されたばかりの家を、購入を検討している人に向けて開放する内覧会も、家を建てるときの参考にできます。住宅展示場のモデルハウスは、広めの土地にぜいたくな建て方をしていますが、内覧会の住宅はこれから実際に住まいとして使われます。つまり現実的な設計を見られるのです。狭小地の建て方や設計など、参考になる点も非常に多いです。

住宅展示場や内覧会へ行くと、強引な営業を受けるのではないかと思う人もいるかもしれません。しかし近年は、ハウスメーカーのイメージが悪くなるような行為はほとんど見られません。安心して足を運びましょう。

家を建てる予算を大まかに決める

家 を 建てる に は まず 何 から

家のイメージが固まってきたら、次は家を建てる予算を大まかに決めましょう。頭金として用意できるお金はどれくらいか、住宅ローンはどれくらい借り入れるのかなどを検討してください。お金は家を建てるだけでなく、家具や家電の購入、引っ越しなどでも必要になることにも注意が必要です。

家の購入予算を算出するには

よくいわれている目安が「1年間の住宅ローンの返済は世帯年収の30%」です。この30%という数値は、住宅ローンの返済だけでなく、賃貸住宅に払う家賃の目安としてもよくいわれます。あくまでも目安程度に考えてください。実際には妊娠や出産、子どもの成長などライフステージが変化することで収入や支出も変わるため、住宅ローンの返済が30%に収まっていれば大丈夫とは限りません。

基本的に子どもが独立するまで、支出は右肩上がりで増えていきます。一方で会社員の収入は年功序列で右肩上がりとはいかない時代になっているため、大幅な収入増を想定しないほうがよいです。これらの要素を考慮すると、住宅ローンの返済は年収の20%程度にしておくと無理なく払っていけるでしょう。

家を建てるのにかかるお金

家を建てるには、さまざまなことでお金が必要になります。土地を購入するだけでも、土地代のほかに次の費用がかかります。

  • 仲介手数料
  • 印紙代
  • 登記費用
  • 初年度の税金(固定資産税など)
  • 諸費用 など

住宅ローンを組むにはこれら以外に、頭金を用意しておく必要があります。ほかにも家具や家電などを購入する費用も必要ですし、上下水道の整備などにお金がかかることがあります。

家の維持にもお金がかかることに注意!

家を建てるだけでなく、家の維持にもお金がかかります。暮らしていくうちに家は徐々に劣化していくため、床や壁などの傷みの補修、水回りの修理など、住み続けるためのメンテナンスに費用がかかります。特にお金がかかるのが外壁や屋根の塗装や補修で、10年に1度の頻度で対応が必要です。ほかにも庭木の手入れ、シロアリなどの防虫などにも費用がかかります。

これらの出費にはリフォームローンを組めますが、すでに住宅ローンの返済をしているため、生活を圧迫するおそれがあります。できるだけ貯蓄をして、いざというときのために備えておく必要があります。

この記事の編集者

リビンマッチ編集部 メタ住宅展示場 編集部

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