住宅購入を進める中で、想定以上の諸費用がかかることを知り、手元の資金で払えないと焦りを感じていませんか。
この記事を読めば、諸費用を現金で支払わずに、または最小限の経費に抑えて住宅購入を進める具体的な手段を理解し、自分に最適な方法を選択できるようになります。
もくじ
この記事でわかること
- 住宅ローンの諸費用が払えない場合の3つの対処法
- 借入額を増やすことで生じる将来的なリスクと注意点
- ローンに頼らず諸費用そのものを削減する節約術
- 原則ローンに組み込めない現金必須の費用とは何か
そもそも住宅購入の諸費用はいくら?内訳と物件価格別の相場を解説
住宅購入にかかる諸費用とは、物件価格とは別に必要となる税金や手数料などの総称です。
一般的に、新築住宅(注文住宅・新築マンション)では物件価格の約3〜6%、中古住宅(中古戸建・中古マンション)では物件価格の約6〜9%が目安とされています。
例えば3,000万円の建売住宅なら180万〜270万円程度の経費が別途必要になる計算です。これらの費用は多岐にわたるため、事前に内訳を把握しておくことが重要です。
次の章では、手持ちの現金が足りない場合の具体的な解決策を見ていきましょう。
土地の購入で発生する諸費用
土地を購入する際には、まず不動産会社に支払う仲介手数料が必要です。
これは法律で上限が定められています。
また、売買契約書に貼付する印紙税や、所有権を法的に登録するための登録免許税、その手続きを依頼する司法書士への報酬も発生します。
さらに、購入後は不動産取得税という都道府県税が課されることも忘れてはなりません。
これらの経費は、土地の価格や評価額に応じて変動します。
建物の建築工事で発生する諸費用
注文住宅を建てる場合、建築工事に関連する諸費用が発生します。
代表的なものとして、建築確認申請手数料や、建物の所有権を登記するための建物表題登記費用・所有権保存登記費用が挙げられます。
また、水道を新たに引く場合は水道加入負担金が必要です。
地盤調査の結果、改良が必要と判断されれば、その工事費用も追加の経費としてかかります。
これらの項目は、建築会社との契約内容に含まれているか確認が必須です。
住宅ローンの契約で発生する諸費用
住宅ローンを組む際にも、金融機関に支払う様々な経費がかかります。
融資を受けるためのローン事務手数料や、万が一返済が滞った場合に備えるためのローン保証料が必要です。
契約書には印紙税が課されます。
火災や自然災害から建物を守るための火災保険料も、ローン契約の条件となっている場合がほとんどで、加入が必須となる経費です。
これらは金融機関によって金額や体系が異なります。
引っ越しや家具購入など新生活にかかる費用
物件の引き渡しが終わった後も、新生活を始めるための費用が必要です。
現在の住まいからの引っ越し費用はもちろん、新しい住まいに合わせたカーテンや照明、エアコンなどの家電、家具の購入費も考慮しなければなりません。
これらの経費はローンに含められないことが多く、自己資金で準備する必要があります。
入居後すぐに必要になるものをリストアップし、計画的に予算を立てることが大切です。
住宅ローンの諸費用が払えない時の3つの対処法|自己資金なしで乗り切る方法
住宅ローンの諸費用が現金で用意できない場合でも、諦める必要はありません。
主な対処法として、住宅ローンに諸費用分を上乗せして借りる、諸費用専用のローンを利用する、一時的に立て替える「つなぎ融資」を活用するという3つの方法があります。
いずれも手元の現金を残せるメリットがありますが、借入額が増えるため、それぞれの特徴や金利、審査基準を理解して慎重に選ぶ必要があります。
これらの方法を検討することで、自己資金が少なくても住宅購入の実現可能性が広がりますが、ローンを利用することのリスクも念頭に置くべきです。
①住宅ローンに諸費用を上乗せして借りる
物件価格と諸費用の合計額をまとめて住宅ローンとして借り入れる方法で、「フルローン」や「オーバーローン」とも呼ばれます。
最大のメリットは、金利が低い住宅ローンで一本化できるため、別途ローンを組むよりも総支払額を抑えられる点です。
ただし、借入額が物件の担保価値を上回るため、審査が厳しくなる傾向があります。
全ての金融機関が対応しているわけではなく、特にネット銀行などで取り扱いが多いのが特徴です。
この方法を選ぶ際は、将来の返済計画まで含めた経費のシミュレーションが欠かせません。
②金利は高め?諸費用専用ローンを利用する
住宅ローンとは別に、諸費用の支払い専用の「諸費用ローン(リフォームローンなどの名目で提供される場合もある)」を契約する方法です。
住宅ローンと別契約になるため、審査基準も異なります。
メリットは、諸費用を別枠で借りられるため、住宅ローンの借入額を物件価格内に収められる点です。
一方、デメリットとして、一般的に住宅ローンよりも金利が高く設定されており、返済期間も短い傾向にあります。
そのため、月々の返済負担や総支払額という経費が増加する点には注意が必要です。
③一時的に立て替える「つなぎ融資」を活用する
つなぎ融資とは、住宅ローンの融資が実行されるまでの間に必要となる土地代金や着工金などを一時的に立て替えるための短期ローンです。
注文住宅の建築時によく利用されます。
住宅ローンは通常、建物が完成し引き渡される時点で融資が実行されるため、それ以前に発生する経費の支払いに充てることができます。
ただし、つなぎ融資は金利が比較的高く、別途手数料もかかるため、あくまで一時的な資金繰りのための手段と理解しておく必要があります。
安易な借入は危険!諸費用をローンに組み込む際の3つの注意点
諸費用をローンで賄うことは有効な手段ですが、安易な借入には注意が必要です。
借入額が増えることで、総返済額が増加し月々の負担が重くなる、ローン審査のハードルが上がる、将来物件を売却する際に残債が売却額を上回る残債割れのリスクが高まる、という3つのデメリットが考えられます。
これらのリスクを理解せず計画を立てると、将来の家計を圧迫し、後悔につながる可能性があります。
ローンを利用する際は、目先の経費だけでなく長期的な視点を持つことが肝心であり、借入額を少しでも減らす努力も並行して行いましょう。
総返済額が増えて月々の負担が重くなる
諸費用分をローンに上乗せすると、当然ながら借入金の元本が増加します。
例えば、200万円の諸費用を金利1%、35年返済で借り入れた場合、月々の返済額は約5,600円増え、総支払額では約38万円の利息が追加で発生します。
わずかな金額に思えるかもしれませんが、住宅ローンの返済は長期間にわたるため、総額で見ると大きな差になります。
この追加の経費が、将来の教育費や老後資金の準備に影響を与える可能性も考慮し、無理のない返済計画を立てる必要があります。
借入額が増えるためローン審査のハードルが上がる
金融機関は、申込者の年収に対する年間返済額の割合(返済負担率)を重視して審査を行います。
諸費用を上乗せして借入希望額が増えると、この返済負担率が上昇するため、審査基準がより厳しくなります。
また、物件価格を超える融資(オーバーローン)は貸し倒れリスクが高いと判断され、申込者の勤務先や勤続年数、信用情報などがより慎重に評価される傾向があります。
結果として、希望額の融資が受けられなかったり、ローン審査に通らなかったりする可能性が高まるという経費面以外でのリスクも存在します。
将来の売却時に残債が売却額を上回るリスクがある
諸費用を含めて物件価格以上に借り入れると、住宅ローンの残債が減るペースよりも、物件の資産価値が下落するペースの方が速くなる可能性があります。
この状態を「オーバーローン」または「残債割れ」と呼びます。
もし転勤などで将来的に物件を売却する必要が生じた際に、売却価格でローンを完済できず、不足分を自己資金で補填しなければならなくなります。
予期せぬ経費の発生を避けるためにも、借入額は慎重に検討する必要があります。
借入額を減らそう!今日からできる住宅購入の諸費用を抑える5つの節約術
ローンに頼る前に、まずは諸費用そのものを削減できないか検討することが重要です。
具体的には、仲介手数料が安い、または無料の物件を選ぶ、火災保険は複数の会社で見積もりをとって比較する、住宅ローンの保証料が不要な金融機関を選ぶ、司法書士への登記費用は相見積もりで交渉する、利用できる補助金や税金の優遇制度は必ず確認する、といった方法があります。
これらの節約術を実践することで、数十万円単位で経費を削減できる可能性があり、結果的に借入額を減らすことにつながります。
ローンに組み込めない現金支払いの負担を減らすためにも、これらのポイントは必ず押さえておきましょう。
仲介手数料が安い、または無料の物件を選ぶ
中古物件や土地の購入時に不動産会社へ支払う仲介手数料は、諸費用の中でも大きな割合を占める経費です。
上限は法律で「売買価格の3%+6万円+消費税」と定められていますが、不動産会社によっては割引やキャンペーンを行っている場合があります。
また、売主が不動産会社である新築物件などでは、仲介手数料が不要なケースも少なくありません。
物件探しの段階から仲介手数料に着目することで、初期費用を大幅に抑えることが可能です。
火災保険は複数の会社で見積もりをとって比較する
住宅ローン契約時に加入が必須となることが多い火災保険ですが、不動産会社や金融機関から提案されたプランにそのまま加入する必要はありません。
補償内容や保険料は保険会社によって大きく異なるため、複数の会社から見積もりを取り寄せ、比較検討することが節約の鍵です。
インターネットの一括見積もりサイトなどを活用すれば、手間をかけずに自分たちのニーズに合った最適なプランを見つけられます。
補償内容を精査し、不要な特約を外すことも経費削減につながります。
住宅ローンの保証料が不要な金融機関を選ぶ
住宅ローンの保証料は、数十万円から百万円以上になることもある高額な経費です。
金融機関によっては、この保証料が不要なプランを用意しています。
特に「フラット35」や多くのネット銀行では保証料が無料です。
ただし、保証料がない代わりに事務手数料が高めに設定されていたり、金利が上乗せされていたりする場合もあるため、単純に保証料の有無だけで判断せず、事務手数料や金利を含めた総支払額で比較検討することが重要です。
司法書士への登記費用は相見積もりで交渉する
不動産の所有権移転登記や抵当権設定登記は司法書士に依頼しますが、その報酬額は司法書士事務所によって異なります。
不動産会社から紹介された司法書士にそのまま依頼するケースが一般的ですが、自分で複数の事務所から見積もりを取ることで、費用を比較し、交渉の余地が生まれます。
数万円程度の経費削減につながる可能性もあるため、手間を惜しまずに相見積もりを検討する価値は十分にあります。
利用できる補助金や税金の優遇制度は必ず確認する
国や地方自治体は、住宅取得を支援するための様々な補助金や助成金制度を実施しています。
例えば、子育て世帯や若者夫婦世帯を対象とした「子育てエコホーム支援事業」や、省エネ性能の高い住宅に対する「ZEH支援事業」などがあります。
また、住宅ローン控除(減税)のような税金の優遇制度も大きな節税効果があります。
これらの制度を最大限活用することで、実質的な経費負担を大幅に軽減できるため、購入を計画する段階で必ず確認しましょう。
注意!ローンに組み込めない現金で支払う必要がある費用
住宅購入にかかる費用の中には、ローンに組み込むことができず、現金での支払いが必要となるものがあります。代表的なものとして、契約時に支払う「手付金」が挙げられます。
これらの費用は、ローンの審査や実行よりも前のタイミングで支払いが必要になるため、事前に一定額の自己資金を準備しておくことが重要です。全ての経費をローンで賄えるわけではないことを理解し、最低限必要な現金額を把握しておくことが大切です。
契約時に必要な「手付金」
手付金は、不動産売買契約を締結する際に、買主が売主に対して支払うお金で、契約が成立した証拠としての意味合いを持ちます。
相場は物件価格の5〜10%程度で、最終的には購入代金の一部に充当されます。
この手付金は、住宅ローンの融資実行前に支払う必要があるため、原則として現金で用意しなければなりません。
自己資金が少ない場合は、手付金の減額を交渉できるケースもありますが、最低限の経費として準備が必須です。
各種契約書に貼る「収入印紙代」
不動産売買契約書や住宅ローンの金銭消費貸借契約書など、特定の契約書を作成する際には、印紙税法に基づき収入印紙を貼付して納税する義務があります。
この印紙税額は契約書に記載される金額によって異なり、数万円程度になることが一般的です。
収入印紙は現金で購入し、契約時に貼付・消印するため、ローンで支払うことはできません。
事前に必要額を確認し、現金で用意しておくべき経費の一つです。
不動産取得税や固定資産税の清算金
不動産取得税は、不動産を取得した後に課税され、後日送付される納税通知書に基づき納付します。納付方法としては、現金だけでなく、クレジットカードやスマートフォン決済アプリなど、様々なキャッシュレス決済も選択できます。
また、中古物件を購入した場合、その年の固定資産税・都市計画税は、引き渡し日を境に日割りで計算され、売主の負担分を買主が立て替えて支払う「清算金」が発生することがあります。この清算金は引き渡し時に現金で支払うのが一般的です。
これらの税金関連の経費も、ローンとは別に現金などの準備が必要な項目です。
住宅ローンの諸費用が払えない時によくある質問
ここでは、住宅ローンの諸費用が払えないという悩みに関して、特によく寄せられる質問とその回答をまとめました。
自己資金がゼロの場合の対処法や、ローンを組むことのデメリット、そして効果的な節約術について解説します。
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自己資金ゼロでも住宅ローンの諸費用は払えますか?具体的な対処法は?
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はい、払える可能性はあります。
諸費用を住宅ローンに含めて借りる「フルローン」を利用する方法が最も一般的です。
ネット銀行などで取り扱いが多く、金利の低い住宅ローンで一本化できるメリットがあります。
ただし、審査は厳しくなる傾向があるため、安定した収入や良好な信用情報が求められます。
諸費用分の経費を事前に準備できない場合の有効な選択肢となります。 -
諸費用を住宅ローンに組み込むと、将来どんなデメリットがありますか?
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主なデメリットは、将来物件を売却する際にローンの残債が売却価格を上回る「オーバーローン(残債割れ)」のリスクが高まることです。
この状態では、売却してもローンを完済できず、不足分を現金で補填する必要が生じます。
また、借入額が増えるため総返済額も増加し、月々の返済負担が重くなるという経費面でのデメリットも挙げられます。 -
諸費用のうち、特に節約しやすい項目は何ですか?
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特に節約しやすいのは「仲介手数料」「火災保険料」「住宅ローン保証料」の3つです。
仲介手数料は割引や無料の物件を選び、火災保険は一括見積もりで比較することで経費を削減できます。
また、保証料が不要な「フラット35」やネット銀行のローンを選択することも効果的です。
これらの項目を見直すだけで、数十万円単位の節約につながる可能性があります。
まとめ
住宅ローンの諸費用が現金で払えない場合でも、ローンに組み込む、諸費用ローンを利用するなどの対処法があります。
しかし、借入額が増えることによる返済負担の増加や将来の売却リスクも伴います。
そのため、まずは仲介手数料や火災保険料、保証料など、削減可能な経費を見直す節約術を実践し、借入額を少しでも減らすことが重要です。
手付金など現金が必須の費用もあるため、必要な自己資金を把握し、計画的に準備を進める必要があります。
この記事の編集者
メタ住宅展示場 編集部
メタ住宅展示場はスマホやPCからモデルハウスの内覧ができるオンライン住宅展示場です。 注文住宅の建築を検討中の方は、時間や場所の制限なくハウスメーカー・工務店を比較して資料請求。あなたにヒッタリの家づくりをお手伝いします。 注文住宅を建てる際のノウハウなどもわかりやすく解説。注文住宅でわからないこと、不安なことがあれば、ぜひメタ住宅展示場をご活用ください。
運営会社:リビン・テクノロジーズ株式会社(東京証券取引所グロース市場)




