一戸建ての収納、どれくらい必要?便利な収納アイデア7選と注意点

更新日:
一戸建ての収納、どれくらい必要?便利な収納アイデア7選と注意点

一戸建ての収納は、床面積全体の約12〜15%が必要とされています。収納スペースが十分にあれば、片付けや掃除がしやすくなり、室内を広々と使えるため快適な生活を送れるでしょう。

しかし、収納スペースには部屋ごとに最適な場所や容量があります。単に収納スペースがあるだけではデットスペースが生まれてしまい、有効活用できません

ここでは、場所別に一戸建てにあると便利な収納アイデアを紹介します。収納で失敗したくない方は、ぜひ参考にしてください。

一戸建てに必要な収納目安は全体の約15%

戸建てに必要とされる収納スペースは、収納率を目安に決めていきます。収納率は床面積に対する収納部分の比率のことをいい、戸建ての場合は約12〜15%が目安です。以下でその理由を解説します。

建売住宅の収納比率は12~13%が平均値

建売(分譲)住宅の収納スペースは12〜13%を目安に設計されるのが一般的です。そのため、注文住宅でも標準的な間取りであれば同レベルの12〜13%でも問題ないと考えられます。

ただし、独自のアイデアを取り入れている場合は、収納にゆとりが必要になることが多々あります。特に出産や親との同居などにより、居住人数が増える可能性がある方は15%程度の収納率を確保して、収納にゆとりをもたせておくのがおすすめです。

元マンション住まいの方は全体の約10%がおすすめ

マンションの収納率は、約8〜10%が一般的です。限られた収納スペースで生活をされてきた方は、戸建てでも同程度の収納量で問題ないかもしれません。

しかし、戸建ては複数フロアになり、そのぶん余分なスペースが必要な側面もあります。現状よりも、少しゆとりを持たせた収納量を確保しておくとよいでしょう。

【場所別】一戸建てにあると便利な収納アイデア7選

では、具体的にはどこにどんな収納があると便利なのでしょうか。場所別に、収納アイデアを紹介します。

【リビング】壁面収納で目線が集まるテレビ周りをすっきり見せる

壁面収納
壁面収納

リビングは、日常生活に必要な、こまごまとしたものを収納するスペースが必要ですが、テレビやソファなど大きな家具で場所を取られがちです。そこで壁面収納が活躍します。テレビを囲うような形で収納する壁面収納は、リビングで片付いた状態をキープするのに役立ちます。一括して管理しやすく、置きたいもののサイズに合わせカスタマイズできる、自由度の高さが魅力です。

電化製品の配線は生活感が出やすいですが、壁一面を収納として利用することで、テレビ・オーディオの配線はもちろん、スマートフォンの充電などのコード類も、まとめてすっきりと隠せます。

また、壁面収納はコレクションとして飾ることも可能です。掃除の手間はかかりますが、ケースにまとめたうえでディスプレイすることで、大切なコレクションが汚れにくくなります。

テレビ周りをコレクションとして飾った壁面収納
テレビ周りをコレクションとして飾った壁面収納

リビングがすっきりしていれば、急な来客に対しても慌てることなく案内できるため、生活にゆとりをもてるでしょう。

【子ども部屋】狭くても大丈夫!可動間仕切り収納で空間を有効活用

可動間仕切り収納に必要なキャスター
可動間仕切り収納に必要なキャスター

子ども部屋の理想は子どもの成長に合わせ、収納の作り替えができることです。目が離せない幼少期は家族と一緒の部屋で過ごしてもらい、受験が大切な時期には個室で集中して勉強してもらいましょう。

収納を動かして空間を仕切ることが可能な「可動間仕切り収納」であれば、子どもの成長に合わせて都度、部屋のタイプを変更できます。

就学前は収納家具を壁面に設置して完全な1部屋に、小学生時は半分だけ仕切ることで視線だけを遮るセミプライベート空間にするとよいでしょう。中学生以降は完全に仕切ることで、それぞれに個室を用意できます。

【キッチン】食材や日用品が管理しやすいパントリー

パントリーと収納
パントリーと収納

システムキッチンを導入する場合、食器や調理器具類の収納は使う場所近くにあるのが一般的です。しかし、食品の収納スペースは不足していることが多く、パントリーを導入する事例が多くあります

食品は冷蔵庫で管理するものだけでなく、買い置きや常温管理の食材、お酒や水などもあります。さらに、ラップ・キッチンペーパーや袋などの日用品もストックとして必要です。これらのものを一括して収納するのが、パントリーです。

使用頻度が少ない調理家電を置いておく場所としても便利でしょう。パントリーを導入するかや導入した場合の大きさは、食事や買い置きの量など、これまでの生活を思い出しながら専門家に相談してみましょう。

【トイレ】大量のトイレットペーパーは、上方のデッドスペースにストック

トイレの上方のデットスペース収納
トイレの上方のデットスペース収納

トイレはトイレットペーパーや掃除道具など、収納するものがある程度限定されます。どの住宅も収納スペースが確保されているのが一般的ですが、規定のサイズだと大量のトイレットペーパーをストックできないことがあります。

トイレ以外の場所にストックしておく方法もありますが、できれば使用するトイレで管理したいものです。そんなときは、上方のデッドスペースを利用し吊り戸棚を設置するとよいでしょう。

吊り戸棚が設置できない場合は、ネットバッグに入れて吊り下げて収納するのも一案です。


【洗面所】多様な目的にあわせて動線にもとづく収納を

洗面台はもちろん、入浴時の脱衣所や洗濯関連の機能も果たす洗面所。キッチン同様に、多くのものを収納する必要があります。

収納場所としては、「洗面台の鏡面裏に洗面用具」「洗面台の下に掃除グッズ」「洗濯機の上部に洗濯用品」などが挙げられます。それぞれの目的に応じて収納スペースを確保することにより、生活動線がスムーズになるでしょう。

注意点は、タオル類を取りやすく配置しておくことです。壁面の利用や、カゴに整然と並べて収納することで、生活感の強いタオルもお店のようにおしゃれに演出できます。

タオル類を取りやすく配置した収納
タオル類を取りやすく配置した収納

【玄関】あると便利なシューズクローゼットと土間収納

シューズクローゼットと土間収納
シューズクローゼットと土間収納

室内に保管したくても、土に触れているため持ち込みづらい靴や傘などは、玄関で管理されている場合も多いでしょう。

ただし、土に触れているものはベビーカーやゴルフクラブなど大型のものもあります。玄関にあると邪魔ですが、室内の奥から玄関まで持ち運ぶ面倒さを考えると、玄関の近くで管理したいところです。

ここで活躍するのが、土間収納です。最近多いのは、玄関の隣に3畳ほどのシューズクローゼットを兼ねた収納に、ベビーカーや下駄箱に入りきらなかった靴を収納するケースです。家族が多く玄関が散らかりやすい方には、おすすめの収納方法です。

また、土間収納にファミリーロッカーの機能を持たせるのも一案です。上着や仕事用カバン、習い事道具など、出かける際に必要なものを家族一人ひとり専用のロッカーにまとめておきます。出発するときに探し物で慌てる心配も少なくなるでしょう。

【ファミリークローゼット】家事の効率化に配慮した着替えの収納

ファミリークローゼットは家族全員の衣類を収納できる、大きめの収納スペースです。衣服をまとめて1カ所に収納できるため、省スペース化につながります。きれいになった洗濯物を運ぶ場所も部屋ごとに分ける必要がなく、家事の軽減が可能です。

玄関から自室までの動線上にあれば、帰宅時にファミリークローゼットで部屋着に着替えてしまうのもおすすめです。家族全員がランドリーバッグに脱いだ服をいれることで、洗濯前の準備も楽になります。

収納で後悔しないための注意点

戸建てを新築する際、収納スペース確保のために設置されたスペースを使いこなせないという意見があります。

また、家事負担への影響が大きい衣服の収納方法についても検討が必要です。無駄な収納の設備投資にならないよう、注意点を確認しましょう。

取りに行くのが面倒?ロフト・屋根裏に収納するなら出番が少ないものを

ロフトや屋根裏は、季節家電などの大きなものが収納できて便利です。

ただし、天井高が低いことが多く、奥に置いたものを取り出しにくくなるデメリットがあります。さらに屋根裏収納の場合は、天井の一部を空けて階段を下におろす作りとなっているため、間口が狭く、大きなものや重たいものは取り出すのに苦労する一面もあります。

筆者の家では屋根裏収納を有効に活用していますが、雛人形を収納したことだけは後悔しています。7段飾りのため、人形や小道具が入っている箱はとても大きく、段は金属でできているためかなりの重さがあります。結果、荷物をおろすことができず、桃の節句にはお内裏様とお雛様のみを飾り続ける羽目になりました。

1階の屋根部分を収納スペースとして2階から階段なしで使用する「下屋根収納」といわれる屋根裏収納もあります。重い荷物の収納を考えている方は、検討する価値があるでしょう。

床下収納は重たいものは大変!デッドスペースにならない工夫を

キッチンなどに設置されることが多い床下収納は、ローリングストックに便利です。缶詰、漬物、乾物などの収納に有効利用される事例も多数あります。

※ローリングストック
普段の食品を多めに購入し、ストック。→賞味期限前までに消費し、なくなれば買い足す、災害に備えた備蓄方法のこと。

しかし、日常的な動作としては開閉が面倒なため、開かずのスペースになりがちです。さらに腰を屈めて重たいものを持ち上げるのは、かなりの負担になるため、水などのストックには適していません。

服はたたんで収納?かけて収納?適切なバランスで家事を時短

毎日の洗濯物をたたむ作業は、家事の中でも意外に負担になるものです。ハンガーにかけたまま収納すれば楽になりますが、スペース効率は悪いため導入する場合は余裕をもった収納を確保する必要があります。

そんなときは、着用頻度の高い服に限定して「かけたまま収納」するのもひとつの方法です。素材にもよりますが、洗濯物を干すときの工夫次第で衣類のしわはある程度防げます。面倒な家事の代表といえる、アイロンがけが少なく済むのは大きな魅力です。

ちなみに、筆者の家では入浴後に着替えるパジャマと下着、バスタオルは家族それぞれ専用の袋に入れるのみです。ファミリークローゼットに置いてあり、入浴時にその袋を持っていくシステムになっています。

我が家では入浴後に着替えるパジャマと下着、バスタオルが洗濯物の2~3割を占めているため、ちょっとした家事の負担軽減といえます。

収納は居住者の生活スタイルに大きく影響を受けるものです。動線や効率を考慮した間取りにするには、さまざまな事例を経験している専門家のアドバイスが有効です。家族全員が納得できる家にするには、収納の問題を解決しておきましょう。

メタ住宅展示場では、複数社に対して間取りプランを請求できます。多くの経験を持つ設計士の提案からよりよいプランを検討し、生活スタイルに合わせた収納空間を手に入れませんか。

東証グロース上場

リビン・テクノロジーズ株式会社(東証グロース上場 証券コード:4445)が運営する住宅展示場です

Copyright © Living Technologies Inc. All rights reserved.

page
top