キューブ型の家は、凹凸の少ないシンプルな形状だからこそ、建築コストを抑えながら、おしゃれで使い勝手のよい住まいを実現できます。また、見た目の美しさだけでなく、空間を無駄なく使える合理的な設計も、キューブ型の家が選ばれる理由の一つです。しかし、実際にキューブ型の家を建てた人の中には、住み心地やメンテナンスの面で後悔する人もいます。
後悔のない家づくりを実現するためにも、キューブ型の家のメリットだけでなく、デメリットや対策、将来的な維持費まで確認しておきましょう。
もくじ
この記事でわかること
- キューブ型の家で後悔しがちなデメリットとその対策
- 建築費用を抑えやすく、空間を最大限に活用できるメリット
- 「ダサい」「倉庫みたい」と言わせない、おしゃれな外観にするコツ
- 建築費と将来のメンテナンス費を合わせたトータルコストの考え方
キューブ型の家とは?
キューブ型の家とは、立方体や直方体を基本とした、すっきりとした箱型のデザインが特徴的な住宅です。
外壁の凹凸が少なく、屋根は勾配がほとんどない陸屋根や、緩やかに傾斜した片流れ屋根が採用されることが多くなっています。三角屋根や複雑な外壁形状を持つ住宅とは異なり、建物全体が四角いフォルムにまとまっているため、すっきりとした統一感が生まれます。
日本では、2000年代以降、シンプルモダンな住宅デザインが広がるなかで、キューブ型の家も注目されるようになりました。
また、施工技術や建材の進歩によって、木造住宅でも採用しやすくなり、現在では注文住宅の外観デザインの選択肢の一つとなっています。
凹凸が少なくすっきりとした箱型の外観が特徴
キューブ型の家の最も大きな特徴は、凹凸が少なく、装飾をそぎ落としたシンプルな箱型の外観です。
屋根は、ほとんど勾配のない陸屋根か、一方向にだけ傾斜した片流れ屋根が採用されることが多く、全体的にシャープでミニマルな印象を与えます。
陸屋根については「フラット屋根のメリットやデメリット」で詳しく紹介しています。
このすっきりとしたフォルムは、都市部の限られた敷地でもスタイリッシュに見せることができ、周囲の環境にも馴染みやすいデザインです。
モダンで洗練されたデザインが人気の理由
キューブ型の家が人気を集める最大の理由は、そのモダンで洗練されたデザインにあります。
無駄のないシンプルな外観は、流行に左右されにくく、長く愛せる魅力を持っています。
また、装飾が少ない分、窓の配置や大きさ、外壁の素材感などで個性を演出しやすいのもポイントです。
ガルバリウム鋼板や塗り壁、木目調のサイディングなど、選ぶ素材によってクールにもナチュラルにも、多彩な表情をつくり出せるおしゃれな外観が、多くの人を惹きつけています。
キューブ型の家だからこそ実現できる4つのメリット
デメリットへの対策を理解したところで、キューブ型の家が持つ優れたメリットにも目を向けてみましょう。
後悔しない家づくりのためには、デメリットだけでなく、その家だからこそ得られる利点を最大限に活かすことが重要です。
コスト面や空間の有効活用、安全性など、キューブ型の家ならではの魅力的なメリットは数多く存在します。
ここでは、代表的な4つのメリットについて解説します。
メリット1:シンプルな構造で建築費用を抑えやすい
キューブ型の家は、凹凸の少ないシンプルな形状をしているため、建築費用を抑えやすいというメリットがあります。
複雑な形状の家と比較して、外壁の面積が小さく、屋根の施工も単純になるため、使用する建材の量を減らすことが可能です。
建物の形状がシンプルな分、資材のロスが少なく、工事全体のコストダウンが期待できる点は、限られた予算で家を建てたい人にとって大きな魅力と言えるでしょう。
メリット2:デッドスペースが少なく床面積を最大限に活用できる
キューブ型の家は、壁が地面に対して垂直に立ち上がる構造のため、室内の隅々まで有効活用できるというメリットがあります。
一般的な住宅に見られる屋根裏の斜めの天井などがないため、デッドスペースが生まれにくく、家具の配置がしやすいのが特徴です。部屋のコーナーまで無駄なく使えるので、収納スペースも効率的に確保できます。
特に、敷地面積が限られがちな都市部において、床面積を最大限に活用できる間取りを実現しやすい点は、大きな利点です。
メリット3:地震の揺れに強い高い耐震性を確保しやすい
シンプルな箱型の構造は、デザイン性だけでなく、建物の安全性にも貢献します。
6面体で構成されるキューブ型の家は、地震の際に発生する力を建物全体でバランス良く受け止め、分散させることができます。
複雑な形状の家は、揺れの力が特定の箇所に集中しやすいのに対し、一体感のある構造はねじれにも強く、高い耐震性を確保しやすいというメリットがあります。
家族が安心して暮らせる頑丈な家を建てやすい点も、キューブ型の家が選ばれる理由の一つです。
メリット4:屋上をバルコニーや庭として有効活用できる
キューブ型の家で採用されることが多い陸屋根は、屋上スペースとして有効活用できるという大きなメリットをもたらします。
都市部など、庭を設ける十分なスペースがない場合でも、屋上に上がればプライベートな屋外空間を手に入れることが可能です。屋上庭園や家庭菜園、子どもの遊び場、バーベキューを楽しむスペースなど、ライフスタイルに合わせて多目的に活用できます。
陸屋根のモデルハウスについては「陸屋根のモデルハウス一覧」で詳しく紹介しています。
周囲の視線を気にすることなく、開放的な時間を過ごせる特別な空間は、暮らしをより豊かにしてくれます。
キューブ型の家で後悔しがちな6つのデメリットと建築前に知るべき対策
キューブ型の家は、シンプルで洗練されたデザインが魅力ですが、その特徴的な形状のため、以下のようなデメリットもあります。
- 軒が短く、雨漏りのリスクが高まりやすい
- 夏場は最上階が暑くなりやすい
- 外壁に雨だれや汚れがつきやすい
- 外観や間取りが単調になりやすい
- 窓の配置によっては近隣からの視線が気になりやすい
- 将来的なメンテナンス費用が高くなりやすい
建ててから後悔しないためにも、それぞれのデメリットを理解し、適切な対策を確認しておきましょう。
デメリット1:軒が短く、雨漏りのリスクが高まりやすい
キューブ型の家は、デザイン上、軒がない、または非常に短いことがほとんどです。
軒には外壁や窓を雨から守る役割があるため、これがないと外壁の接合部やサッシ周りから雨水が侵入しやすく、雨漏りのリスクが高まる傾向にあります。
特に、平らな陸屋根は水はけが悪く、水が溜まりやすいため、防水処理が非常に重要です。
対策としては、信頼できる施工会社を選び、FRP防水やシート防水といった確実な防水工事を施すことが不可欠です。
また、将来のメンテナンス計画を事前に立てておくことも大切になります。
デメリット2:夏場は最上階が暑くなりやすい
陸屋根を採用したキューブ型の家では、夏場に最上階が暑くなりやすいというデメリットがあります。
一般的な三角屋根の家には屋根と天井の間に「小屋裏」と呼ばれる空間があり、これが断熱層の役割を果たします。
しかし陸屋根の場合、屋根と天井の距離が近いため、夏の強い日差しによって熱せられた屋根の熱が、直接室内に伝わりやすくなります。
この問題を防ぐためには、屋根や天井、壁に高性能な断熱材を隙間なく施工し、高気密・高断熱の住まいを実現することが最も効果的な対策です。
デメリット3:外壁に雨だれや汚れがつきやすい
軒がないことは、外壁の汚れやすさにもつながります。
軒があれば、ある程度の雨は外壁に当たるのを防いでくれますが、キューブ型の家では壁面が直接雨にさらされます。
そのため、窓サッシなどに付着したホコリや汚れが雨水と一緒に流れ落ち、「雨だれ」として筋状の跡になりやすいのがデメリットです。
対策としては、雨の力で汚れを洗い流すセルフクリーニング機能を持つ外壁材(光触媒や親水性のあるコーティングが施されたものなど)を選ぶことが有効です。
また、汚れが目立ちにくい色を選ぶのも一つの方法です。
デメリット4:外観や間取りが単調になりやすい
凹凸のないシンプルな箱型という形状は、工夫をしないと外観や間取りが単調で、面白みに欠ける印象になってしまう可能性があります。
のっぺりとした印象を避けるためには、デザインにアクセントを加える工夫が必要です。
例えば、外観では窓の大きさや配置に変化をつけたり、スリット窓を取り入れたりするだけでリズミカルな表情が生まれます。
また、ガルバリウム鋼板と木目調など、異なる質感の外壁材を部分的に組み合わせることで、立体感と個性を演出できます。
間取りにおいても、吹き抜けや中庭を設けることで、変化と開放感のある空間をつくることが可能です。
デメリット5:窓の配置によっては近隣からの視線が気になりやすい
キューブ型の家は、敷地を有効活用できることから都市部の住宅地に建てられるケースが多く、隣家との距離が近い場合があります。
そのため、開放感を求めて大きな窓を設けると、近隣からの視線が気になり、プライバシーの確保が難しくなるというデメリットが生じることがあります。
対策としては、高い位置に設ける高窓や、足元に配置する地窓などを活用し、採光とプライバシーを両立させることが重要ですす。
また、目隠しフェンスや植栽を計画するなど、建物と一体で外構をデザインすることも有効な手段となります。
デメリット6:将来的なメンテナンス費用が高くなりやすい
キューブ型の家は、シンプルな形状によって建築費用を抑えやすい一方で、屋根や外壁のメンテナンスに費用がかかる場合があります。特に注意したいのが、陸屋根の防水工事です。陸屋根は雨水を排水するための勾配が小さく、防水層が劣化すると雨漏りにつながるおそれがあります。そのため、定期的な点検に加え、防水層の状態に応じた補修や改修が必要です。
また、軒が短い住宅では外壁が雨風や紫外線の影響を受けやすく、外壁材の種類や劣化状況によっては、シーリングの打ち替えや再塗装などの費用も発生します。対策としては、建築前に屋根の防水工法や外壁材の耐久性を確認し、将来的なメンテナンス費用も含めて資金計画を立てることが重要です。 施工会社には、点検や補修の目安、想定される費用についても確認しておきましょう。
「ダサい」「倉庫みたい」と言わせない!おしゃれな外観にする4つのコツ
キューブ型の家はそのシンプルさゆえに、一歩間違えると「ダサい」「倉庫みたい」といった印象を与えてしまうことがあります。
いくつかのデザインのコツを押さえるだけで、単調さを回避し、洗練されたおしゃれな外観に仕上げることが可能です。
ここでは、キューブ型の家をスタイリッシュに見せるための具体的な4つのコツを紹介します。
これらのポイントを参考に、理想のデザインを実現しましょう。
ガルバリウムや塗り壁など質感の違う外壁材を組み合わせる
外観の単調さを解消する最も効果的な方法の一つが、質感の異なる外壁材を組み合わせることです。
例えば、クールでシャープな印象のガルバリウム鋼板をベースに、玄関周りやバルコニー部分に温かみのある木目調のサイディングや柔らかな風合いの塗り壁をアクセントとして加えることで、外観に深みと表情が生まれます。
全面を同じ素材にするのではなく、異素材をバランス良く組み合わせることで、デザイン性が格段に向上し、おしゃれな印象になります。
窓の大きさや配置に変化をつけてリズミカルな外観に
窓は、採光や通風という機能だけでなく、外観をデザインする重要な要素です。
同じ大きさの窓を規則正しく並べるだけでは、のっぺりとした印象になりがちです。
そこで、縦長のスリット窓や正方形の小窓、横長のFIX窓など、大きさや形の異なる窓をリズミカルに配置することで、外観に動きとアクセントが生まれます。
あえてランダムに配置したり、ラインを揃えて統一感を出したりと、窓のレイアウトを工夫するだけで、シンプルながらも個性的でおしゃれなファサードを演出できます。
白・黒・グレーを基調に色数を絞り統一感を出す
モダンでおしゃれな外観を目指すなら、色数を絞ることが重要です。
多くの色を使うと、まとまりがなく雑然とした印象になりやすいからです。
白・黒・グレーといったモノトーンや、それに近いベーシックカラーを基調とし、使用する色を3色以内に抑えることで、洗練された統一感のある外観になります。
例えば、外壁全体を白でまとめ、窓サッシや玄関ドアを黒にすると、全体が引き締まりシャープな印象に。
アクセントカラーとして木目調などを少し加えるのも効果的です。
外構デザインも建物とトータルでコーディネートする
おしゃれな家づくりは、建物単体で完結するものではありません。
門柱やアプローチ、フェンス、植栽といった外構も、建物と一体でデザインすることで、家全体の完成度が飛躍的に高まります。
例えば、建物の外壁材と色や素材を合わせた門柱を設けたり、直線的なデザインのアプローチでモダンな雰囲気を強調したりします。
シンボルツリーを1本植えるだけでも、建物の印象は大きく変わります。
建物と外構をトータルでコーディネートすることで、より洗練されたおしゃれな住まいを実現できます。
【施工事例】デザインの参考にしたいおしゃれなキューブ型の家3選
キューブ型の家は、外壁の色や素材、屋根の形状によって、さまざまなデザインを実現できます。
ここでは、メタ住宅展示場に掲載されているモデルハウスの中から、キューブ型の外観が特徴的な住宅を3つ紹介します。
それぞれのデザインの特徴を比較しながら、理想の家づくりの参考にしてください。
【ホワイト系】白いタイルが映えるシンプルモダンな家
クレバリーホーム東広島店の「八本松原モデルハウス」は、ピュアホワイトの外壁タイルを採用した、清潔感のあるキューブ型の住宅です。
凹凸の少ない四角いフォルムと陸屋根を組み合わせることで、すっきりとしたシンプルモダンな外観に仕上げています。
外壁には細身のタイルを使用しており、表面の細かな凹凸が光の当たり方によって異なる表情を生み出します。また、タイルは汚れや色あせに強く、美しい外観を長く保ちやすい点も特徴です。
シンプルなデザインと外壁の質感にこだわりたい方にとって、参考になるモデルハウスです。
【ブラック系】黒い外壁と木目が調和するスタイリッシュな家
サンクスホーム名古屋の「住み心地にこだわった住まい」は、ブラックの外壁に木目のアクセントを組み合わせた、スタイリッシュな住宅です。
直線的なフォルムと片流れ屋根が特徴で、黒を基調とした外観がシャープで落ち着いた印象を与えます。
また、木目を部分的に取り入れることで、ブラック一色では単調になりがちな外観に変化をつけ、モダンなデザインの中にも温かみを感じられる仕上がりとなっています。
重厚感のある外観を目指しながらも、無機質になりすぎないデザインを取り入れたい方におすすめの事例です。
【カラーMIX】グレーとアイボリーで上品にまとめた家
クレバリーホーム鳥取店の「湖山モデルハウス」は、ブラウングレーとアイボリーの外壁タイルを組み合わせた、上品なキューブ型の住宅です。
直線的な建物のフォルムに陸屋根を採用し、落ち着いた色合いのタイルを組み合わせることで、シンプルながらも存在感のある外観を実現しています。
外壁には重厚感のあるタイルを使用しており、異なる色合いと素材の質感が、建物全体に奥行きと高級感を与えています。
単色では物足りないものの、派手な外観は避けたいという方にとって、配色や素材選びの参考になるモデルハウスです。
キューブ型の家に関するよくある質問
キューブ型の家を検討する中で、多くの人が抱く疑問や不安があります。
デザインの印象や機能性、コストに関するリアルな情報を知ることは、後悔のない選択をするために不可欠です。
ここでは、キューブ型の家に関して特によく寄せられる質問とその回答をまとめました。
家づくりの最終判断を下す前の参考にしてください。
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キューブ型の家が「ダサい」「倉庫みたい」と言われるのはなぜですか?
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凹凸が少なくシンプルな形状のため、窓の配置や外壁材に工夫がないと、のっぺりとして単調な外観に見え、それが「ダサい」「倉庫みたい」という印象につながることがあります。
素材感や配色、窓のデザインにこだわることで、洗練されたおしゃれな印象にできます。 -
キューブ型の家は本当に雨漏りしやすいのでしょうか?
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軒がないため、三角屋根など一般的な形の家と比べて雨水が外壁に直接当たりやすく、雨漏りのリスクは高くなる傾向にあります。
しかし、信頼できる施工会社による適切な防水工事と、定期的なメンテナンスを計画的に行うことで、リスクは大幅に軽減できます。 -
キューブ型の家の建築費用は、一般的な形の家より安いですか?
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シンプルな構造のため、材料費や施工の手間を削減しやすく、建築費用を抑えられる可能性があります。
ただし、断熱性能や設備のグレード、デザインへのこだわりによって費用は大きく変わるため、一概に安いとは言い切れません。
トータルコストで比較検討することが重要です。
理想のキューブ型の家を建てるなら、まずは一括資料請求で比較・検討しよう!
キューブ型の家は、洗練されたデザインや建築コストを抑えやすい点が魅力ですが、雨漏りや外壁の劣化、夏場の暑さなど、注意すべきデメリットもあります。
後悔しないためには、デザインだけでなく、断熱性能や防水対策、将来的なメンテナンス費用まで考慮し、信頼できる住宅会社を選ぶことが重要です。
ただし、住宅会社によって得意とするデザインや工法、費用、住宅性能は異なります。そのため、最初から1社に絞るのではなく、複数の住宅会社を比較して、自分たちの希望に合った依頼先を見つけましょう。
メタ住宅展示場では、気になるハウスメーカーの資料をまとめて請求できます。 各社の特徴や施工事例を比較しながら、理想のキューブ型の家を実現できる住宅会社を探してみてください。
この記事の編集者
メタ住宅展示場 編集部
メタ住宅展示場はスマホやPCからモデルハウスの内覧ができるオンライン住宅展示場です。 注文住宅の建築を検討中の方は、時間や場所の制限なくハウスメーカー・工務店を比較して資料請求。あなたにヒッタリの家づくりをお手伝いします。 注文住宅を建てる際のノウハウなどもわかりやすく解説。注文住宅でわからないこと、不安なことがあれば、ぜひメタ住宅展示場をご活用ください。
運営会社:リビン・テクノロジーズ株式会社(東京証券取引所グロース市場)




