注文住宅を安く建てるには?価格高騰の時代でも使えるアイデア5選

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注文住宅を安く建てるには?価格高騰の時代でも使えるアイデア5選

家を安く建てたいと考えたとき、つい「どう削るか」「どこが一番安いか」に目が向きがちです。

しかし、注文住宅は単純な値引きやコストカットだけで満足度を保てるものではありません。今の住宅価格は、数年前とは前提条件そのものが変わっており、「安く建てる」ための考え方もアップデートが必要です。

大切なのは、やみくもに削るのではなく、お金をかけるべき部分と抑えてもよい部分を整理したうえで判断すること。その視点がないまま進めると、「安く建てたつもりが、住んでから後悔する家」になってしまうことも少なくありません。

ここではまず、注文住宅を安く建てる前に知っておきたい基本的な前提を整理し、これからの家づくりで判断を誤らないための土台をつくっていきましょう。

前提として家の値引きは難しい

商品やサービスを安く購入する場合、多くの人がまず思い浮かべるのが「値引き」ではないでしょうか。車や家電、サービス契約などでは、提示された価格から交渉によって条件が変わることも珍しくありません。

しかし、家づくり、特に注文住宅では、こうした値引き交渉が難しいのが実情です。契約前の段階では、設計内容や使用する設備・建材が、まだ細かく確定していないケースがほとんどのためです。

見積もり金額の確定が契約後ということを考えると、契約前の価格交渉はあまり意味がないと言えます。

値引き以外でコストを下げる視点が重要

では、見積もり確定後の値引き交渉は可能なのでしょうか。

結論から言うと、見積もり確定後の段階では、大幅な値引き交渉は現実的に難しいケースがほとんどです。見積もりが確定するということは、設計内容や設備、工事条件を前提に、施工計画と原価が組み立てられている状態を意味します。

この段階で大幅な値引きを求めると、利益だけでは吸収しきれず、結果として仕様や工事内容の見直しが必要になる場合があります。そのため、見積もり確定後の値引き交渉に頼るよりも、見積もりを作る前の段階で、どこにお金をかけ、どこで抑えるかを整理しておくことのほうが、満足度を保ったままコストを下げやすいと言えます。

注文住宅を安く建てるためのアイデア5選

家づくりの進め方や設計段階での判断を工夫すれば、品質や暮らしやすさを大きく損なわずにコストを抑えることは可能です。

ここからは、注文住宅を安く建てるために意識したい5つの具体的なアイデアを紹介します。どれも「とにかく削る」方法ではなく、お金をかけるべき部分と抑えられる部分を整理するための考え方です。これらの視点を押さえておくことで、価格だけに振り回されない、納得感のある家づくりにつなげやすくなります。

建物形状をシンプルにする

注文住宅のコストは、延べ床面積だけでなく、建物の形状そのものも大きく影響します。

一般的には、複雑な形状の家よりも、シンプルな形の家のほうが必要な材料や施工の手間が少なく、建築費を抑えやすい傾向があります。

例えば、総二階の家(1階と2階の面積がほぼ同じで外観に凹凸が少ない形)は、外周が短く外壁や屋根の面積も抑えやすいため、材料費や施工時間を節約できるといわれています。外壁や屋根は建物価格のなかでも大きな割合を占めるため、この点がコスト削減につながります

また、屋根形状についても同様で、複雑な勾配や多方向に折れ曲がる形状よりも、単純な屋根形状のほうが、部材が少なく施工も効率的なためコストを抑えやすくなります。

こうした設計上の工夫は、大きな追加費用につながりにくいため、満足度を保ちながらも費用を抑えたい人にとって有効な手段となります。

延床面積の見直し

注文住宅の価格は、延床面積にほぼ比例して増えていきます。

実際、日本の注文住宅の平均的な坪単価は、面積ベースで計算されることが多く、延べ床面積が大きくなるほど建築費用も高くなる傾向があります。
そのため、単純に広さだけを追い求めると、価格が思っていた以上に膨らむ可能性がある点は押さえておきたいところです。

とはいえ、「広さがない家=不便」というわけではありません。むしろ実際の暮らしを振り返ってみると、廊下や使われにくい部屋が多い間取りは、面積だけが増えてしまい、住み心地には直結しないケースもあります。

設計段階で「本当に必要な部屋」「よく使うスペース」を見極めることは、延床面積を抑えるうえで重要なポイントになります。

標準仕様を上手に使う

注文住宅の見積もりが想定よりも高くなってしまう理由の一つに、「標準仕様からの変更(=オプション)」があります。

そもそもオプションとは、標準仕様からグレードアップしたり、標準に含まれていない設備を追加したりするものを指し、追加費用が発生します。ハウスメーカーや工務店では、キッチンや浴室、建具、外装などについて、数多くのオプションが用意されているのが一般的です。標準仕様と比べると、機能が充実していたり、見た目が洗練されていたりするため、打ち合わせの中で「せっかくならこちらに」と選んでしまうケースも少なくありません。

しかし、オプションの料金は、一つひとつは小さく見えても、積み重なると見積もりが大きく膨らみやすくなります。コストを抑えるために大切なのは、オプションを我慢することではなく、「標準で十分な部分にまでオプションを付けない」という考え方です。

オプションは「暮らしに効くもの」だけに絞る

オプションを選ぶ際に意識したいのが、使用頻度と生活への影響度です。

毎日使う設備や、家事の手間を減らすもの、掃除やメンテナンスが楽になる仕様は、暮らしの中で効果を実感しやすく、オプションとしての優先度が高くなります。一方で、使用頻度が低いものや、あっても生活が大きく変わらないものは、慎重に判断する余地があります。

例えば、キッチンでは、食洗機の容量アップやシンク形状の変更など、調理後の片付けや掃除の手間が減るオプションは、毎日の家事負担を軽くします。一方で、扉の面材変更や装飾性の高い仕様などは、見た目の満足感はあっても、使い勝手が大きく変わらない場合もあります。

このように、「安心できそうか」ではなく「どれくらい使い、暮らしがどう楽になるか」という視点で整理していくことで、オプションを増やしすぎず、本当に価値のある部分にだけコストをかけやすくなります

標準で十分かどうかは「性能・耐久・メンテ」の観点で見る

オプションを検討する際は、見た目の違いではなく、耐久性が高くなり、将来のメンテナンス費用や交換頻度を減らせるかどうかを基準に考えると判断しやすくなります。

例えば、外壁材や屋根材をオプションで耐久性の高いものに変更すると、将来の塗り替え回数が減り、長期的なメンテナンス費用を抑えられる場合があります。このように、あとから交換や手入れに手間と費用がかかる部分で性能や耐久性が上がるのであれば、オプションとして検討する価値があります。

この視点を、建物形状や延床面積、設備選びと組み合わせることで、満足度を落とさずに家づくりの総額をコントロールしやすくなります。

設備グレードの調整

キッチン・浴室・トイレなどの水回り設備は、グレードによって価格差が出やすい部分です。少し仕様を上げるだけでも、見積もりが大きく変わることがあります。

ここで意識したいのは、見た目と使い勝手を切り分けて考えることです。例えば、キッチンでは、扉材や天板などのデザイン性は満足感につながる一方、日々の使い勝手が大きく変わらない場合もあります。一方で、作業スペースの広さや収納量、掃除のしやすさは、家事のしやすさに直結します。

また、設備については将来リフォームで交換できるという点も押さえておきたいポイントです。資金的に余裕がない場合は、最低限必要な性能や使い勝手を満たした設備にしておけば、暮らしに大きなストレスを感じることは少なくなります。見た目や付加機能は、住みながら必要性を感じたタイミングで見直す、という考え方も十分現実的です。

浴室やトイレでも同様に、装飾的な仕様よりも、清掃性や耐久性、基本性能を優先すると、無理のない予算配分がしやすくなります。設備は「今すべてを理想形にする」よりも、後から調整できる余地を残すという視点でグレードを決めるのがポイントです。

家づくりは「段階的に完成させる」という発想も大切

家を建てる際は、完成時に外構が仕上がっていると、全体の印象が良くなります。

ただし、後から施工できる外構や庭まで新築時にまとめて決めると、予算を圧迫しやすくなります。外構工事は入居後でも対応でき、時期によっては繁忙期を避けることで費用を抑えられる可能性もあります。

また、実際に住んでみないと、目隠しの必要性や庭の使い方、駐車スペースの広さなど、判断しづらい部分もでてきます。最初から完璧を目指すより、暮らしながら必要な部分を見極め、段階的に整えるほうが、無駄のない家づくりにつながります。

コストがかかっても妥協しないほうがいい部分

予算内に家を建てるには、不要なコストを抑えることが大切です。

しかし、削り方を間違えると、家の性能が大きく低下したり、後から取り返しがつかなくなったりする部分もあります。家が完成した後に簡単にやり直せない部分であれば、住み始めてから後悔につながる可能性が高くなります。

また、コストを減らす際は、「後から追加できるか」「住み心地や安全性にどれほど影響するか」という視点で整理することが欠かせません。ここでは、多少費用がかかったとしても、優先して確保しておきたい重要な要素について解説します。

断熱・気密性能

断熱・気密性能は、UA値(断熱性能)やC値(気密性能)で評価される、住まいの基本性能です。数値が低いほど性能が高く、冷暖房の効きや光熱費に直結します。

断熱・気密性能が高い家では、冬は暖かさが逃げにくく、夏は外の熱が入りにくいため、冷暖房費を抑えやすいのが特徴です。一方、性能が低いとエアコンの効きが悪く、光熱費がかさみやすくなります。

また、断熱材や気密層は壁や屋根の内部に施工されるため、住んでから性能を引き上げるのは難しく、改修には大きな費用がかかります。そのため、初期費用はかかっても、新築時に一定の断熱・気密性能を確保しておくほうが合理的です。

断熱・気密性能は、削ると快適性とランニングコストの両方に影響する、妥協しにくいポイントと言えます。

耐震性能・構造

耐震性能や構造は、家の安全性を左右する後から取り返しのつかない部分です。例えば、耐震等級には1〜3があり、耐震等級3は、建築基準法の1.5倍の耐震性を持つとされています。消防署や警察署など、防災拠点と同等の基準で、地震に対する安心感は大きく変わります。

コストを抑えるために耐震等級を下げたり、構造計算を簡略化したりすると、建築費は一時的に下がるかもしれません。しかし、その分、地震時の被害リスクや修繕費、住み続けられない可能性が高まる点には注意が必要です。

また、耐震性能は壁や柱、基礎など建物全体の構造に関わるため、後から等級を引き上げるのは現実的ではありません。補強工事は可能でも、大規模かつ高額になりやすく、新築時に確保しておくほうが合理的です。

そのため、設備や外構など調整しやすい部分でコストを抑え、耐震等級や構造計画といった基本性能には優先的に予算を配分することが、長く安心して住める家づくりにつながります。

他のハウスメーカーの見積もりも比較してみる

家づくりでコストを考える際、見積もり金額だけで比較するのは注意が必要です。注文住宅の見積もりは、会社ごとに含まれる仕様や工事範囲が異なり、同じ金額でも中身に差が出ることがあります。

そのため重要なのが、同じ条件で比較することです。間取りや性能、設備の前提を揃えたうえで見積もりを取ることで、単なる価格差ではなく、「どこにお金がかかっているのか」「何が含まれているのか」を正しく判断できます。

こうした同条件比較を効率よく進めたい場合は、メタ住宅展示場の家づくりプランを活用するのも一つの方法です。複数のハウスメーカーをまとめて比較できるため、価格だけに振り回されず、納得感のある選択につなげやすくなりますので、ぜひこの機会にご活用ください。

この記事の編集者

リビンマッチ編集部 メタ住宅展示場 編集部

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