金属サイディングはメンテナンスの手間が少なく、断熱性能が高いなど、優れた点の多い外壁材です。新築の家に金属サイディングはおすすめですが、なかには向いていない人もいます。
金属サイディングの外壁で家を建てて後悔しないよう、金属サイディングのメリットやデメリットを把握しておきましょう。
もくじ
この記事でわかること
- 金属サイディングが持つ断熱性や耐震性などの基本性能
- 後悔しないために知っておくべきメリットとデメリットの全容
- 家のデザインや建築地域によって変わる向き・不向き
- 失敗を避けるための業者選びと費用比較のポイント
金属サイディングとは?
金属サイディングとは、仕上げ面にめっき塗装された金属板が使われている外壁材のことです。金属サイディングの芯材には断熱材が使われていて、耐久性と断熱性に優れています。家をシンプルなデザインで仕上げたい人に人気があります。
軽量な素材なので施工しやすく、一般的な窯業系サイディングと比較すると工事日数の短縮が可能です。また、建物を軽く仕上げられるため、耐震性にも優れています。
金属サイディングの種類
金属サイディングは、仕上げ面に使う金属板の違いによって種類が分かれます。代表的な金属サイディングには、次の4種類があります。
- ガルバリウム鋼板
- アルミニウム合金塗装板
- 塗装溶融亜鉛めっき鋼板
- 塗装ステンレス鋼板
ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板とはアルミニウム亜鉛合金めっき鋼板のことで、アルミニウムを55%含んだめっき鋼板です。亜鉛の防食作用に加えて、アルミニウムの耐久性能をあわせ持つ優れた素材です。
アルミニウム合金塗装板
アルミニウム合金塗装板は、アルミニウム製の鋼板に塗装をしてつくられています。スチール鋼板に塗装をしたガルバリウム鋼板よりも耐久性やメンテナンス性に優れています。ただし、ガルバリウム鋼板に比べてコストが高くなるのが欠点です。
塗装溶融亜鉛めっき鋼板
スチール鋼板に亜鉛を溶融めっきしたものが溶融亜鉛めっき鋼板で、さらに焼きつけ塗装をしたものが塗装溶融亜鉛めっき鋼板です。
溶融亜鉛メッキ鋼板は、傷ついて鉄が露出しても周辺の亜鉛が保護する犠牲防食という作用を活かした素材です。ガルバリウム鋼板と比べると、耐久性で劣ります。
塗装ステンレス鋼板
塗装ステンレス鋼板は、ステンレス鋼板に塗装をした素材です。ステンレス鋼板には優れた耐食性があり、非常にサビにくく、加工がしやすい特徴があります。
ガルバリウム鋼板と比較すると高価な素材ですが、耐久性が高いため将来的なメンテナンス費用抑えられるため、トータルで考えると高すぎるということはありません。
金属サイディングのメリットとデメリット
金属サイディングのメリットとデメリットについて解説します。新築の家の外壁に使いたい方は、メリットとデメリットを比較して採用を判断しましょう。
金属サイディングのメリット
金属サイディングのメリットは次のとおりです。
- 断熱性が高い
- コストパフォーマンスが高い
- 耐震性が高い
- 防水性が高い
- 防音性が高い
断熱性が高い
断熱性の高さは、金属サイディングが持つメリットです。芯材に断熱材が使われているため、外の温度が室内に伝わることを抑制し、窯業系サイディングなどと比べて高い断熱性能を発揮します。
断熱材の裏面にアルミラミネートが施されている金属サイディングであれば、室内の温度を外に逃がさない効果を発揮して空調の効率が向上します。
コストパフォーマンスが高い
金属サイディングの長期的なメリットは、その機能性と耐久性にあります。窯業系サイディングと比較して軽量であるため、建物への負担が少ないという利点があります。この軽量性は、特に重ね張り工法において、既存の外壁材を撤去せずに施工できる場合があるため、工期の短縮に繋がることもあります。
初期の工事費については、金属サイディングの材料費が窯業系サイディングよりも高くなる傾向があるため、初期費用は同程度か、やや高くなることがあります。しかし、金属サイディングは耐候性や断熱性などの機能性に優れており、長期的な視点で見るとメンテナンスコストを抑えられる可能性があります。これらの点から、金属サイディングは優れたコストパフォーマンスを発揮する外壁材と言えるでしょう。
耐震性が高い
耐震性の高さは金属サイディングのメリットです。
金属サイディングは、窯業系のサイディングと比べて3分の1程度の重さしかありません。建物にかかる荷重も軽くなるので、金属サイディングで仕上げた家は、地震による揺れの影響を受けにくくなります。地震によって金属の表面がひび割れる心配がないこともメリットといえるでしょう。
防音性が高い
断熱材と一体になっている金属サイディングは、屋根に使用すると雨をはじく音が低減したという外壁材メーカーによるデータがあります。金属サイディングを使用することで、家の防音性を高められるでしょう。
フラット屋根のメリット・デメリットについては「最近よく見るフラット屋根!メリットやデメリットを徹底解説」で詳しく紹介しています。
金属サイディングのデメリット
金属サイディングにはメリットだけでなく、次のようなデメリットがあることも把握しておきましょう。
- サビが発生しやすい
- 傷つきやすい
- デザインが限られる
サビが発生しやすい
金属サイディングは、素材が金属のため、サビが発生しやすいのがデメリットです。金属サイディングの表面には、サビを防ぐために塗料が塗られています。しかし、塗料が経年劣化すると空気中の水分や雨水などが金属部分に直接触れるため、サビの発生は避けられません。
海が近い地域であれば、塩害によってサビが発生することも考えられます。家を建てる地域によっては、金属サイディングを避けたほうがよいでしょう。
サビの発生を防ぐには、定期的な外壁塗装で表面を保護したり、高圧洗浄でサビの原因となる塩分などを洗い流したりしてください。
傷つきやすい
傷つきやすいというデメリットもあります。金属は傷つきやすい素材のため、先の尖ったものが触れたり、飛んできた小石が当たったりしただけでも傷つくことがあります。傷ついた箇所は、塗膜が剥がれた状態になるため、サビが発生する原因になります。
金属サイディングの外壁の近くに傷をつけるようなものを置かないことが、傷予防の基本です。棚や自転車など、転倒して外壁を傷つけるおそれのあるものは、離して置きましょう。もし外壁が傷ついてしまった場合は、早急に補修してください。
金属サイディングの外壁の近くに傷をつけるようなものを置かないことが、傷予防の基本です。棚や自転車など、転倒して外壁を傷つけるおそれのあるものは、離して置きましょう。もし外壁が傷ついてしまった場合は、早急に補修してください。
デザインが限られる
窯業系のサイディングと比べると、金属サイディングは色や柄のバリエーションが少ないのがデメリットです。そのため、金属サイディングを外壁に使用すると、家のデザインが制限されてしまいます。金属質な仕上げが苦手な方には、金属サイディングはあまり向いていません。
もし、外壁のデザインにこだわりがある場合は、窯業系サイディングのほうが適しているでしょう。
費用が高くなりやすい
金属サイディングは、一般的な窯業系サイディングなどに比べて材料費や施工費が高くなる傾向があります。
初期費用の高さから予算オーバーとなり、導入を後悔するケースも少なくありません。
しかし、素材自体の耐久性が高く経年劣化しにくいため、長期間で見ると外壁の塗り替えなどのメンテナンス費用を抑えられます。
そのため、導入時の施工費用だけで判断するのではなく、将来的な修繕や維持にかかる費用も含めたトータルコストで検討することが大切です。
施工できる業者が限られる
金属サイディングの施工には、板金工事の専門的な知識と技術が必要です。
外壁の継ぎ目や窓まわりの隙間から雨水が浸入しないように加工するには、熟練の職人による正確な作業が求められます。
万が一、知識や経験の乏しい業者に依頼してしまうと、施工不良によって後から雨漏りなどのトラブルが発生し、大きな後悔につながる原因になります。
すべての建築会社やリフォーム業者が適切に対応できるわけではないため、業者選びの難易度が高い点には注意が必要です。
金属サイディングが向いている人、向いていない人
金属サイディングが向いている人、向いていない人について紹介します。
どんな仕上がりの家を検討しているのか、どんな地域に建てるのかといった視点で考えると、向き不向きがわかるので参考にしてください。
金属サイディングが向いている人
金属サイディングの家が向いている人は、次のとおりです。
- シンプルモダンな家を建てたい
- メンテナンスにお金をかけたくない
- 凍害が心配
金属サイディングは、シンプルな外観の家にしたい方にとっては、うってつけの素材です。
耐久性のある素材なので、将来的なメンテナンス費用を抑えたい方にも向いている外壁材です。表面が金属でできていて水を吸収しないため、凍害のおそれがある寒冷地にも適しています。
金属サイディングが向いていない人
金属サイディングの家に向かない人は、次のとおりです。
- あたたかみのあるデザインの家を建てたい
- 海の近くに家を建てたい
- 雨の多い地域に家を建てたい
金属のシンプルな質感の外壁になるため、あたたかみのあるデザインの家を建てたい方に、金属サイディングは向いていません。
海の近くで塩害のおそれがある地域や、雨の多い地域の家にも金属サイディングは適していません。サビの発生するリスクが高いため、別の外壁材を検討したほうがよいでしょう。
金属サイディングで後悔しないためのポイント
金属サイディングを選んで後悔しないためには、メリットとデメリットを正しく理解するだけでなく、事前の準備や適切な業者選びが非常に重要になります。
ここでは、新築やリフォームでの失敗を避けるために押さえておくべき具体的なポイントを解説します。
長期的な視点で価格比較を行う
外壁材を選ぶ際は、導入時の初期費用だけでなく、将来的なメンテナンス費用も含めた価格比較を行うことが重要です。
金属サイディングは新築時やリフォーム時の施工価格が他の外壁材より割高になることがあります。
しかし、塗装の塗り替え周期が長く、日々の手入れも比較的簡単なため、経年劣化による補修費用を抑えられます。
10年、20年先まで見据えてトータルの維持費をシミュレーションし、ご自身のライフプランや予算に合った適切な選択をしましょう。
複数社で見積もりを取り専門業者を選ぶ
施工不良による後悔を防ぐためには、必ず複数社から見積もりを取り、比較検討することが大切です。
金属サイディングの施工には高い技術が求められるため、実績が豊富な板金専門の業者や、自社施工を行っている信頼できる会社を選びましょう。
また、工事後のトラブルに備えて、メーカーの製品保証だけでなく、施工会社独自の工事保証がしっかりと用意されているかを確認することも必須です。
見積もり金額の安さだけで判断せず、技術力や保証内容を慎重に見極めることが欠かせません。
この記事の編集者
メタ住宅展示場 編集部
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