「積水ハウス」と「ヘーベルハウス」の注文住宅で悩んだときの選び方

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「積水ハウス」と「ヘーベルハウス」の注文住宅で悩んだときの選び方

大手ハウスメーカーの中でも高い評価を受けているのが、積水ハウスとヘーベルハウスです。

どちらも両社は似た価格帯・大手という共通点があるため、「結局どちらが自分たちに合っているのか分からない」と迷う人は少なくありません。

インターネット上では「自由設計なら積水ハウス」「耐震性ならヘーベルハウス」といった情報を目にすることがあります。しかし、こうした情報だけで判断してしまうと、暮らし始めてから「思っていた家と違った」と感じてしまう可能性もあります。

ライフスタイルに合ったハウスメーカーを選ぶためにも、積水ハウスとヘーベルハウスの特徴や、どんな人に向いているのか、比較時の注意点を確認しておきましょう。

積水ハウスとヘーベルハウスの注文住宅は何が違うのか

積水ハウスとヘーベルハウスは、どちらも大手ハウスメーカーとして高い知名度と実績を持っています。ただし、同じ注文住宅という枠組みで比較すると、両社の強みや設計には明確な違いがあります。

積水ハウスは設計の自由度やデザイン性を重視した住まいづくりに定評があり、一方のヘーベルハウスは構造躯体の強さや耐久性に重点を置いた住宅が特徴です。

ここでは、両社の立ち位置を整理したうえで、積水ハウスの邸別設計による自由度と、ヘーベルハウスのALCを活かした高耐久住宅という2つの視点から、それぞれの特徴を詳しく紹介します。

積水ハウス:自由度の高い邸別設計

積水ハウスの最大の特徴は、敷地条件や暮らし方に合わせて一棟ずつ設計する、自由度の高い邸別設計にあります。

敷地条件や周辺環境、暮らし方に合わせて一棟ずつ設計するため、間取りや空間構成の選択肢が非常に幅広く、特に2階建てから3・4階建てまで、ダイナミックで変化に富んだ空間デザインを実現できる点が強みです。

2階建て住宅では、独自の構造システムであるダイナミックフレーム・システムを採用しています。

参考:ダイナミックフレーム・システム|積水ハウス株式会社

この構造は工業化住宅として型式適合認定を取得しており、高い耐震性能を備えながら、大開口や大空間を可能にしています。

高強度の梁を用いたダイナミックビームにより、最大スパン7000mmの柱や間仕切りのない開放的なリビング空間を実現できる点は、積水ハウスならではの魅力です。

住宅の構造・工法 一般的な最大スパンの目安 特徴
在来木造住宅 約3,000〜3,640mm 耐力壁や柱が必要になりやすい、間取りに制約が出やすい
一般的な鉄骨住宅 約4,000〜5,000mm 木造よりは大空間が取りやすいが、壁や柱の制限は残る
大空間対応の鉄骨構造 約5,000〜6,000mm 設計の工夫により開放的な空間が可能
積水ハウス(ダイナミックビーム) 最大7,000mm 柱や間仕切りのない大開口・大空間を実現しやすい

さらに3・4階建て住宅では、従来の「通し柱は動かせない」という制約を解消するフレキシブルβシステムを採用しています。

参考:フレキシブル3・4階建て|積水ハウス株式会社

梁勝ちラーメン構造により、各階ごとに柱の位置を自由に設定できるため、間取りの自由度が大きく向上しています。通し柱が必須ではないため、コーナー部分に窓を設けるなど、採光や通風を重視した設計も可能です。

加えて、250mm刻みでのプランニングや、選べる天井高、都市部の規制に柔軟に対応できる屋根形状によって、限られた敷地を無駄なく活用できます。

吹き抜けリビングやバルコニーと室内をフラットにつなぐ設計など、都市部でも自然や空を身近に感じられる住まいを実現できる点は、積水ハウスの大きな特徴と言えるでしょう。

ヘーベルハウス:ALCを活かした高耐久住宅

ヘーベルハウスは、ALCと呼ばれる軽量気泡コンクリートを使用した外壁と、重量鉄骨構造による高い耐久性を持ち合わせた住宅が特徴です。

ALCは耐火性、耐久性、遮音性に優れた素材で、都市部の密集地や防災意識の高い層から長年支持されてきました。火災に強いだけでなく、経年劣化が起こりにくい点も大きな魅力です。

引用:構法・性能 | 旭化成ホームズ株式会社

耐震性能の面では、揺れから暮らしを守り抜く強靭な構造躯体を採用している点が特徴です。重鉄制震・デュアルテックラーメン構造や、重鉄・システムラーメン構造といった重量鉄骨をベースに、高い構造安定性を確保しています。


引用:旭化成ホームズ株式会社

これにより、大地震時にも建物全体で力を分散し、倒壊や損傷を抑える設計がなされています。

さらに、ヘーベルハウス独自の制震技術であるハイパワード制震ALC構造は、高強度の鉄骨柱と鉄骨梁に加え、高性能の制震フレーム「ハイパワードクロス」を組み合わせた構造です。少ない部材でも確実な強度を発揮できるのが特徴で、地震エネルギーを効率的に吸収し、建物へのダメージを低減する特徴があります。

この構造は通し柱を必要としない梁勝ち構法を採用しているため、構造安全性を確保しながらも一定の設計対応力を持ち合わせています。

十分な厚みを持つ角柱と断面の大きな梁により、1本あたりが負担できる荷重が大きくなり、安定した空間構成が可能です。

耐震性、耐火性、耐久性を重視し、災害に強く長く住み続けられる住宅を求める人にとって、ヘーベルハウスは堅実で信頼性の高い選択肢と言えるでしょう。

積水ハウスとヘーベルハウスの選び方

積水ハウスは、敷地条件や暮らし方に合わせて柔軟に設計できる自由度の高さが特徴です。一方、ヘーベルハウスは重量鉄骨構造とALCを活かし、耐震性や耐久性といった住宅の基本性能を重視しています。

ここでは、両社の考え方や強みの違いを整理し、どのような人に向いているのかを分かりやすく解説します。

災害への強さや耐久性を最優先するならヘーベルハウス

地震や火災といった大規模災害への備えを最優先に考えるのであれば、ヘーベルハウスがおすすめです。

ALC外壁と重量鉄骨構造を組み合わせた住宅は、耐震性、耐火性、耐久性に優れており、都市部の密集地でも高い安全性を確保できます。特に火災に強い構造は、火事リスクを抑えたい人にとって大きな安心材料となるでしょう。

また、独自の制震技術を取り入れた構造により、地震時の揺れを効率的に吸収し、建物全体へのダメージを軽減する設計がなされています。強靭な構造躯体が揺れから暮らしを守ることで、繰り返しの余震にも耐えやすく、長期的な安全性を重視する人に向いています。

日本では、首都直下型地震や南海トラフ地震などが30年以内に70~80%の確率で発生すると内閣府は発表しているため、地震対策は建物の構造から求められる時代です。

引用:内閣府 地震災害 : 防災情報のページ

このような災害に備えておきたい、住宅性能において妥協したくない、防災面を最優先で考えたいという人には、ヘーベルハウスが向いているでしょう。

長期的な安心感と資産価値を重視するならヘーベルハウス

長期的な安心感と資産価値を重視するならヘーベルハウスがおすすめです。

住宅を数十年単位で使い続けることや、将来的な住み替えや相続まで視野に入れる場合、耐久性重視の住まいを優先した方が良いでしょう。

重量鉄骨構造と高耐久素材を採用した住宅は、経年による劣化が起こりにくく、構造躯体の寿命が長い点が特徴です。

外壁や構造部分の耐久性が高いため、長期的に見た修繕リスクを抑えやすく、安心して住み続けられる住まいを実現しやすい傾向があります。

初期のデザイン性や間取りの自由度よりも、住宅そのものの寿命や安定性を重視したい人にとっては、ヘーベルハウスの考え方が合いやすいでしょう。将来にわたって価値を維持しやすい住宅を選びたい人にとって、長期視点での安心感は大きな判断材料になります。

間取りやデザインにこだわりたいなら積水ハウス

住まいのデザイン性や空間の広がりを重視するのであれば、積水ハウスが向いています。

邸別設計を採用しているため、敷地条件や要望に合わせて一棟ごとに設計を行い、開放感のある間取りや大開口、吹き抜けを取り入れた空間づくりが可能です。

特に都心部の狭小地では、敷地面積の制約から居住空間の確保が課題になりやすいですが、積水ハウスであれば4階建ての建物とすることで、延床面積をしっかり確保しながら快適な住空間を実現できます。

縦方向への空間活用に加え、天井高や窓配置を工夫することで、実際の面積以上の広がりを感じられる設計が可能です。

外観デザインについても選択肢が豊富で、屋根形状や外壁、窓配置まで細かく調整できるため、周囲の街並みに調和させたい人や、個性のある住宅を建てたい人に適しているでしょう。

住宅展示場の印象だけでなく、実際の建築事例でも一棟ごとの違いが分かりやすく、デザインへのこだわりを反映しやすい点が特徴です。見た目や空間演出を重視し、住むこと自体を楽しみたい人にとって、積水ハウスの自由度は大きな魅力と言えるでしょう。

暮らし方に合わせて細かく設計したいなら積水ハウス

家族構成や生活動線、在宅ワークや趣味のスペースなど、日々の暮らし方に合わせて細部まで設計したい場合は、積水ハウスが向いています。

ヘーベルハウスも自由設計ではありますが、重量鉄骨構造を前提としたモジュール設計を採用しています。一方積水ハウスは、間取りだけでなく、天井高の選択や収納計画、窓の位置まで含めて自由に設計できるため、生活のしやすさを重視した住まいづくりが可能です。

その分、打ち合わせ回数は増えやすく、決めることも多くなりますが、自分たちのライフスタイルを反映した住宅を形にできる点は大きなメリットです。

将来の家族構成の変化を見据えた可変性のある間取りも検討しやすく、長く住み続けることを前提にした設計がしやすい点も特徴です。既成プランでは満足できず、暮らしを基準に住宅を考えたい人には、積水ハウスが向いていると言えるでしょう。

積水ハウスとヘーベルハウスを比べるときの注意点

積水ハウスとヘーベルハウスを比較する際は、単純な価格や性能の数字だけで判断してしまうと、後から想定と違ったと感じるケースがあります。

両社は住宅の考え方や標準仕様、設計の進め方が異なるため、同じ基準で比べないと正確な比較ができません。ここでは、検討段階で特に注意したいポイントを整理し、後悔しにくい比較の考え方を解説します。

坪単価ではなく「総額」と「含まれる範囲」を揃えて比べる

積水ハウスとヘーベルハウスを比較する際は、坪単価ではなく「総額」と「その中に何が含まれているか」を揃えて比べることが重要です。

ハウスメーカー比較でよくある失敗が、坪単価だけを見て高い安いを判断してしまうことです。しかし、坪単価は計算方法や前提条件が各社で異なるため、単純比較には向いていません。

例えば、同じ坪単価に見えても、積水ハウスでは標準仕様に含まれている設備や設計要素が、ヘーベルハウスではオプション扱いになるケースがあります。逆に、ヘーベルハウスでは構造躯体や外壁仕様が最初から高耐久仕様で組み込まれており、その分が坪単価に反映されている場合もあります。

このように、数字の背景を理解せずに比較すると、後から想定外の追加費用が発生しやすくなります。

比較する際は、建物本体価格だけでなく、付帯工事費、設計費、仮設工事、屋外給排水工事、地盤改良費などを含めた総額を同じ条件で整理しましょう

また、以下の要素についても、両社の見積もりに含まれているかどうかも確認が必要です。

  • 太陽光発電
  • 床暖房
  • 全館空調
  • 外構工事
  • 照明
  • カーテン

上記の費用は、見積もり段階では省かれやすく、契約後に費用が膨らむ代表的な項目なので、あらかじめ総額を出して比較しなければいけません。

そのため、両社を比較する際は、延床面積、階数、設備グレード、外構条件などをできる限り揃えたうえで、最終的に支払う総額と内容を並べて確認することが大切です。

数字そのものではなく、その中身を丁寧に見比べることで、後悔のないハウスメーカー選びにつながるでしょう。

邸別自由設計の自由度と、費用が増えやすいポイントを理解する

積水ハウスとヘーベルハウスを比較する際は、邸別自由設計の自由度と、それに伴って費用が増えやすいポイントを事前に理解しておくことが重要です。両社とも自由設計を採用していますが、その自由度の考え方やコストのかかり方には明確な違いがあります

積水ハウスは、敷地条件や家族構成、将来の暮らし方まで踏まえた邸別自由設計を強みとしています。間取りの細かな調整はもちろん、天井高の変化、吹き抜けの配置、階段のデザイン、窓の大きさや位置など、要望に応じて柔軟に設計できます。

都心部の狭小地や変形地でも対応力が高く、敷地を最大限に活かしたプラン提案が可能です。一方で、こうした自由度の高さは、設計の複雑化につながりやすく、結果として構造補強や特注部材が増え、費用が上がりやすい傾向があります。

ヘーベルハウスも自由設計ではありますが、重量鉄骨構造を前提としたモジュール設計が基本です。そのため、一定のルールの中で設計を行う形になり、間取りの自由度はやや制限される場合があります。

ただし、その分構造計算や施工が効率化されており、設計変更による費用増加が比較的抑えられやすい点が特徴です。

比較の際は、自由にできる範囲だけでなく、どこから追加費用が発生するのかを具体的に確認することが大切です。要望を反映した結果、どの部分がオプション扱いになるのかを把握することで、想定外の予算オーバーを防ぐことができます。

外壁の強度だけでなく、注意点も含めて把握する

積水ハウスとヘーベルハウスを比較する際は、外壁の強度や耐久性だけでなく、注意点やメンテナンス面まで含めて把握することが大切です。外壁は住宅の印象を左右するだけでなく、長期的な維持費にも直結する重要な要素です。

ヘーベルハウスの外壁は、ヘーベル板と呼ばれる軽量気泡コンクリートを使用しており、耐火性、耐震性、耐久性に優れている点が大きな特徴です。

災害への強さを重視する人にとっては安心感があり、構造と一体化した外壁性能は高く評価されています。ただし、目地部分のシーリングは経年劣化するため、定期的な点検や補修は必要です。外壁そのものが半永久的というイメージだけで判断すると、メンテナンス費用を見落としやすくなります。

積水ハウスは、ダインコンクリートやタイル外壁など、デザイン性と耐久性を両立した外壁を選択できます。意匠性の自由度が高く、街並みに調和した外観を作りやすい点が魅力です。

一方で、選択する外壁材によっては初期費用が高くなる場合や、将来的な補修は積水ハウスに依頼しなければいけないなど、アフター方法が異なる点には注意が必要です。

どちらを選ぶ場合でも、外壁の強さだけでなく、メンテナンス周期、補修費用、保証内容まで含めて比較することが重要です。短期的な性能だけでなく、長期的な維持コストを見据えた判断が、後悔しない選択につながります。

「構造の強さ」と「住み心地の性能」を同じ軸で混同しない

両社の住宅性能を比較する際に混同しやすいのが、構造の強さと住み心地の性能です。

耐震性や耐久性といった構造面の強さは、安全性に直結する重要な要素ですが、それだけで生活の快適さが決まるわけではありません。

一方で、断熱性や気密性、空調計画などは、日々の暮らしの快適さや光熱費に影響します。構造が強い住宅であっても、住み心地の性能が自分たちの生活スタイルに合っていなければ、満足度は下がってしまいます。

比較する際は、構造性能と居住性能を切り分け、それぞれについて自分たちがどの程度重視するのかを明確にしたうえで判断することが、後悔しにくい選択につながるでしょう。

施工体制やアフターサポートは対応範囲まで確認して比べる

両社の施工体制やアフターサポート、対応範囲まで確認することが重要です。

住宅は建てて終わりではなく、住み始めてからの対応が満足度を大きく左右します。

大手ハウスメーカーであっても、施工体制やアフターサポートの内容は同一ではありません。施工を自社で管理しているのか、協力会社との分業体制なのかによって、現場対応や品質管理の考え方にも違いが出ます。

積水ハウスは、全国規模の施工体制と独自の品質管理基準を持ち、施工の均一性が高い点が特徴です。定期点検や長期保証制度も整っており、計画的なメンテナンスを前提としたサポート体制が構築されています。一方で、保証を維持するための条件や、有償メンテナンスの内容は事前に確認しておく必要があります。

ヘーベルハウスも長期保証制度に力を入れており、構造躯体に関する保証が充実しています。専属の施工体制による品質管理が強みですが、対応内容やスピードはエリアや担当者によって差が出る場合があります。

比較時には、保証期間の長さだけでなく、どこまで無償対応なのか、点検の頻度、緊急時の対応体制まで確認しましょう。数字だけでなく、実際の対応範囲を把握することで、安心して長く住める住宅を選ぶことができます。

ハウスメーカーの比較は「家づくりプラン」が便利

積水ハウスとヘーベルハウスを比較するなら、カタログや展示場の印象だけでなく、実際の間取りや資金計画まで見比べることが大切です。そこで活用したいのが、メタ住宅展示場の「家づくりプラン」です。

希望条件を入力するだけで、複数社から間取り提案や資金計画をまとめて受け取れるため、各社の違いや自分たちに合う方向性を効率よく整理できます。利用料金はかからないので、ハウスメーカー選びで迷ったときの比較手段として、ぜひご活用ください。

この記事の編集者

リビンマッチ編集部 メタ住宅展示場 編集部

メタ住宅展示場はスマホやPCからモデルハウスの内覧ができるオンライン住宅展示場です。 注文住宅の建築を検討中の方は、時間や場所の制限なくハウスメーカー・工務店を比較可能。あなたにヒッタリの家づくりプランの作成をお手伝いします。 注文住宅を建てる際のノウハウなどもわかりやすく解説。 注文住宅でわからないこと、不安なことがあれば、ぜひメタ住宅展示場をご活用ください。

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