カナダ輸入住宅で知られるセルコホームは、デザイン性と高い住宅性能を兼ね備えながら、大手ハウスメーカーより手頃な価格で注文住宅を建てられることで注目を集めています。
しかし、実際に建てた人の評判はどうなのでしょうか。
本記事では、セルコホームの特徴から実際の口コミまで、展示場では分からないリアルな情報を詳しく解説します。
セルコホームの企業情報と注文住宅の強み・特長
セルコホームは1959年に設立された老舗の輸入住宅メーカーです。
カナダの高品質な住宅を日本に提供し続けて60年以上の実績があります。本社を仙台に置き、全国に約80店舗のフランチャイズネットワークを展開しています。これまでに25,000棟以上の施工実績を誇る、輸入住宅業界のパイオニア的存在です。
最大の特徴は、カナダ・バンクーバーに自社拠点「セルコカナダホーム」を設置し、現地で直接資材を調達・輸入するシステムを構築している点です。商社を通さない独自の流通網により、高品質なカナダ住宅を適正価格で提供することを実現しています。
企業理念として掲げる「Good Quality, Good Price, Good Design」は、まさにセルコホームの強みを表現しています。世界水準の住宅性能と洗練されたデザイン、そして手の届きやすい価格設定。この3つのバランスが、多くの施主から支持される理由となっています。
セルコホームで建てる人の属性は、30代前半の子育て世代が中心で、世帯年収は600万円から1,000万円の層が多いと言われています。特に、海外の映画やドラマに出てくるような家に憧れを持ち、デザイン性を重視しながらも予算を抑えたいという方々に選ばれています。
セルコホームの価格情報と坪単価
セルコホームの坪単価は、48万円から110万円と幅広く、平均すると約79万円となっています。実際の施工事例を見ると、30坪の住宅で1,440万円から3,300万円という価格帯になります。
他社との価格比較をすると、セルコホームは低コストと価格帯の幅広さが特徴的です。
ハウスメーカー | 平均坪単価 | 30坪の場合の目安価格 |
---|---|---|
積水ハウス | 60~150万円 | 1,800~4,500万円 |
三井ホーム | 50~140万円 | 1,500~4,200万円 |
一条工務店 | 60~120万円 | 1,800~3,600万円 |
セルコホーム | 48~110万円 | 1,440~3,300万円 |
この価格差を実現できる理由は、主に以下の3つです。
- カナダからの直輸入により中間マージンを大幅にカット
- フランチャイズ展開による効率的な事業運営
- 総合住宅展示場への出展を控えて広告宣伝費を抑制
セルコホームの価格帯が幅広いのは、選択する仕様やグレードによって大きく変動するためです。最低価格帯では必要最小限の仕様となりますが、上位グレードを選択すれば大手ハウスメーカーに近い価格帯になることもあります。
また、「THE HOME」シリーズでは、延床面積によって価格が決まるサイズ定額システムを採用。間取り変更や設備のグレードアップをしても基本価格が変わらないため、予算管理がしやすいという特徴もあります。
ツーバイフォー工法による優れた耐震性能
セルコホームは、北米で標準的な枠組壁工法(ツーバイフォー・ツーバイシックス工法)を採用しています。この工法は、床・壁・天井の6面体で建物を支える「モノコック構造」により、地震の力を建物全体に分散させる仕組みです。
特筆すべきは、外周部に2×6材(ツーバイシックス)を使用している点です。従来の2×4材と比較して約2.5倍の曲げ強度を持ち、より頑丈な構造躯体を実現しています。
東日本大震災では、セルコホームの住宅は全壊・半壊ともにゼロという驚異的な実績を残しました。これは、六面体構造による力の分散と、接合部に使用される専用金具による強固な一体化が功を奏した結果です。
耐震等級は最高ランクの3を標準で取得可能で、震度7クラスの地震にも耐えられる設計となっています。ただし、壁式構造の特性上、将来的なリフォームで構造壁を撤去することは難しいため、初期設計の段階で将来の生活変化も見据えた間取りプランを検討することが重要です。
高性能の断熱材で快適性と光熱費削減を実現
セルコホームの断熱性能は、日本の一般的な住宅を大きく上回る水準を誇ります。外壁には140mm、天井と床には230mmという厚さの高性能グラスウール32Kを充填。この断熱材の厚さは、一般的な木造住宅の約2倍に相当します。
UA値(外皮平均熱貫流率)は0.32W/㎡・Kという優れた数値を実現。これは住宅支援機構の基準値の約半分という高い断熱性能です。さらに、C値(相当隙間面積)は0.5㎠/㎡と、高気密住宅の基準を大きくクリアしています。
窓には熱伝導率の低いPVC樹脂サッシを採用し、Low-E複層ガラスを標準装備。アルミサッシと比較して約1,000倍の断熱性能を持つため、冬場の結露を大幅に軽減します。
実際の住み心地では、「真冬でも暖房なしで室温16℃をキープ」「夏場はエアコン1台で家全体が涼しい」といった声が多く聞かれます。年間の光熱費は、一般的な住宅と比較して30〜40%削減できるという試算もあり、長期的な経済性も魅力の一つです。
開放的な大空間リビングと自由度の高い間取り設計
ツーバイフォー工法というと、間取りの自由度が低いというイメージを持たれがちですが、セルコホームでは独自の技術により、最大7.1m×2.8mの大空間を柱なしで実現可能です。
これを可能にしているのが、I型ジョイストと呼ばれる特殊な梁材の採用です。従来の木材より強度が高く、長いスパンを飛ばせるため、開放的なLDKや吹き抜け空間を作ることができます。
また、最大182cmの張り出し(キャンティレバー)も可能で、カバードポーチやルーフバルコニーなど、日本の一般的な住宅では見られない特徴的な空間演出も実現できます。
完全自由設計に対応しているため、施主の要望に応じた個性的なプランニングが可能です。実際に、八角形の塔屋を設けたり、大きなアーチ型の開口部を作ったりと、輸入住宅ならではのデザインを楽しむ施主が多くいます。
セルコホームの『良い口コミ・評判』
セルコホームで実際に建てた人の口コミをリサーチしたところ、以下のような傾向がありました。
- 断熱性・気密性の高さ
- デザイン性・外観の魅力
- スタッフの対応の良さ
断熱性・気密性の高さで実現する快適な住環境
住んでて住みやすいです。断熱も内側、外側問題無く、冬でも寒くない、北海道に住んでたから冬は心配だったけど全然暖かくすごせました。夏も暑いのと、湿気がほんとに苦手で、夏めちゃくちゃ弱いのに、家のなかは、天国でした。
引用元:みん評
建て替え前の家ではかなり寒かったのですが建て替えが完了し入居して感じたたのは11月でも暖房はいらないことです。昼間の日射取得で十分家があったまります。太陽光、蓄電池もつけましたので電気代も数千円です。
引用元:みん評
セルコホームが誇る高性能グラスウール32Kと樹脂サッシの組み合わせは、実際の居住者から高い評価を得ています。特に北海道のような寒冷地に住んでいた方でも満足できる断熱性能は、UA値0.32W/㎡・Kという数値が実生活でしっかりと機能していることを証明しています。
光熱費の削減効果も顕著で、太陽光発電と組み合わせることで月々の電気代が数千円に収まるケースも報告されています。
デザイン性・外観の魅力に惹かれて選択
セルコホームはカナダの輸入住宅を販売するメーカーなので、建物の外観が日本の住宅メーカーが建てるものと全く違っておしゃれで目立つことから、セルコホームを選びました。
引用元:みん評
外装がレンガみたいで、入ってみるとホントに何もかもが可愛かったです。寒がりの私達夫婦は寒くないお家を探してました。
引用元:みん評
カナダ輸入住宅ならではの個性的な外観は、多くの施主にとって決め手となっています。レンガ調の外壁やアーチ型の開口部など、日本の一般的な住宅とは一線を画すデザインが、街並みの中でも存在感を放ちます。
内装においても、輸入住宅特有の可愛らしさや温かみのある雰囲気が評価されており、見た目の美しさと機能性の両立を求める方に選ばれています。
スタッフの対応の良さが安心感をもたらす
スタッフの方の対応がとても素敵でした。細かい気配りができ、こちらの質問にも丁寧に対応してくださいました。担当の方の知識も豊富で安心できました。
引用元:みん評
営業の方、施工管理の方、建築士の方達の人柄や仕事の早さ段取りの良さがほんと良かったです。またアフターも早く検査も定期的に行われていますので安心です。
引用元:みん評
優秀な加盟店では、営業から設計、施工管理まで、各部門のスタッフが連携して質の高いサービスを提供しています。知識の豊富さと丁寧な対応は、初めての家づくりで不安を抱える施主にとって大きな安心材料となります。
また、定期的な検査やアフターフォローがしっかりしている加盟店もあり、長期的な安心感を提供していることがわかります。
セルコホームの『悪い口コミ・評判』
一方で、セルコホームには以下のような不満の声も上がっています。
- アフターサービス・保証対応の不満
- 担当者の対応・説明不足
- 施工品質・耐震性への不安
アフターサービス・保証対応の不満
セルコホームの建売を購入したが、建築時に防蟻会社とセルコホーム間で防蟻処理がされ、その後購入した。その時点で防蟻会社にこちらの情報が伝わっておらず5年間一度も点検も連絡もなし(どちらからも)。今保障が切れている状態で現時点でシロアリ被害があったとしても保証期間内で発生したのかどうかはわからない。その件をセルコホームに連絡してもセルコホームには一切責任はないとの一点張り。
引用元:みん評
アフターに関して連絡しても、担当からの連絡がなく、たいへん困っています。また、水回りは見た目だけでよく故障や詰まりやすく最悪です。
引用元:みん評
防蟻処理の保証管理や引き継ぎの不備は、フランチャイズ方式の弱点が露呈した事例です。対策として、契約時に保証内容と連絡体制を明確に書面化し、定期点検のスケジュールを自分でも管理することが重要です。
水回りの設備については、標準仕様のグレードを事前によく確認し、必要に応じてグレードアップを検討すべきでしょう。
担当者の対応・説明不足
営業も融通効かないし、建物も個人的にはよくない。他社が全然よい。
引用元:みん評
営業の人に要望等、たくさん伝えたのに、まるで覚えてなくて、設計士の人に1から説明、その後に、デザイン担当の人に1から説明、……なんなのこの会社……ほんと最悪。
引用元:みん評
部門間の情報共有不足は、組織的な課題として改善が必要な点です。対策として、重要な要望は必ず書面で残し、各担当者に共有されているか都度確認することが大切です。
また、最初から信頼できる営業担当者を選ぶことも重要で、複数の展示場を回って比較することをおすすめします。
施工品質・耐震性への不安
多発する地震のため、家中ひびだらけです。東日本大震災の跡、補修したのですが追い付かない感じです。問い合わせると、パネル工法なのでひびは入りやすいとのことでしたが、つまりは地震には弱いということではないですか?
引用元:みん評
施工が雑で、内壁内部のスチールウールの偏りがひどい。検査・立会い・写真・保証書式の取り交わしをしない等、当たり前の手順を行いません。
引用元:みん評
パネル工法でのひび割れは、構造的な問題ではなく仕上げ材の問題である可能性が高いですが、不安を感じる場合は第三者機関による住宅診断を受けることをおすすめします。
施工品質のばらつきについては、建築中の定期的な現場確認と、引き渡し前の詳細な検査が不可欠です。不具合があれば必ず書面で指摘し、改善を求めることが重要です。
セルコホームで理想の家を建てるための3つのチェック項目
理想の住まいを実現するためには、事前の準備と適切な判断が欠かせません。ここでは、セルコホームで家を建てる前に必ず確認すべき3つの重要なポイントを解説します。
注文住宅以外の選択肢として分譲住宅も検討する
注文住宅を選ぶ理由が「営業担当者に勧められたから」「モデルハウスが素敵だったから」という場合は、一度立ち止まって考える必要があります。
分譲住宅やセミオーダー住宅には、注文住宅にはないメリットがあります。まず、完成した実物を見て購入できるため、イメージとのギャップがありません。また、まとめて建築することでコストダウンが図れ、同じ予算でも設備のグレードが高くなることがあります。
セルコホームでも「セレクトオーダー」という、ある程度パターン化されたプランから選ぶ方式があります。完全自由設計より価格を抑えられ、工期も短縮できるため、検討する価値があります。
ただし、土地の形状が特殊な場合や、特別なこだわりがある場合は、やはり注文住宅が適しています。大切なのは、自分たちのライフスタイルと優先順位を明確にすることです。
予算管理で失敗しない注文住宅の費用構成とリスク対策
注文住宅の総費用は、大きく分けて土地代、建築費、諸費用の3つで構成されます。世帯年収800万円の場合、無理のない借入額は年収の5〜6倍、つまり4,000万円から4,800万円程度が目安となります。
仮に総予算を4,500万円とした場合の内訳例
- 土地代:1,500万円
- 建築費:2,500万円(35坪×70万円)
- 諸費用:500万円(登記費用、ローン手数料、引っ越し費用など)
予算オーバーを防ぐためには、以下の点に注意が必要です。
まず、土地選びの段階で建築費とのバランスを考慮すること。土地に予算を使いすぎると、建物で妥協せざるを得なくなります。
次に、建築費の内訳を詳細に把握すること。本体工事費以外に、外構工事費(100〜300万円)、地盤改良費(50〜200万円)、オプション費用などが必要になることがあります。
最後に、予備費として総予算の5〜10%を確保しておくこと。想定外の出費に対応できるよう、余裕を持った資金計画が重要です。
最適なハウスメーカーは複数社を比較して見つける
セルコホームが本当に自分たちに合っているかを判断するには、他社との比較が不可欠です。しかし、複数のハウスメーカーを一つ一つ回るのは時間も労力もかかります。
そこで活用したいのが、一括資料請求サービスです。「メタ住宅展示場」のような家づくりプラン作成サービスを利用すれば、複数社から間取りプラン、資金計画書、土地情報を無料で取り寄せることができます。
比較する際のポイント
- 同じ条件(土地面積、延床面積、設備グレード)で見積もりを取る
- 標準仕様の内容を詳しく確認する
- アフターサービスの内容と期間を比較する
- 実際の施工事例を見学する
- 担当者の対応力を見極める
特にセルコホームの場合、フランチャイズ方式のため、地域によって施工品質やサービスに差がある可能性があります。必ず地元の加盟店の実績を確認し、可能であれば実際に建てた人の話を聞くことをおすすめします。
最終的には、価格だけでなく、デザイン性、住宅性能、アフターサービス、担当者との相性など、総合的に判断することが大切です。焦らずじっくりと比較検討し、本当に納得できるハウスメーカーを選びましょう。
この記事の編集者
メタ住宅展示場 編集部
メタ住宅展示場はスマホやPCからモデルハウスの内覧ができるオンライン住宅展示場です。 注文住宅の建築を検討中の方は、時間や場所の制限なくハウスメーカー・工務店を比較可能。あなたにヒッタリの家づくりプランの作成をお手伝いします。 注文住宅を建てる際のノウハウなどもわかりやすく解説。 注文住宅でわからないこと、不安なことがあれば、ぜひメタ住宅展示場をご活用ください。
運営会社:リビン・テクノロジーズ株式会社(東京証券取引所グロース市場)