ZEH住宅は必要ない?知られざるデメリットと導入の判断基準とは

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ZEH住宅は必要ない?知られざるデメリットと導入の判断基準とは

近年、ZEH(ゼッチ)に注目が集まっています。2021年度、ハウスメーカーのセキスイハイムが手がけた新築戸建て住宅のZEH比率は82%と過去最高を記録しました。

ZEH(ゼッチ)住宅は「Net (ネット)Zero (ゼロ)Energy(エネルギー) House(ハウス)」の略称で、家庭におけるエネルギー生産量が消費量を上回る住宅のことです。つまり、各家庭で電力を自家発電・自家消費できる省エネ住宅がZEH住宅です。

ZEH住宅は、断熱性などに関して定められた基準をクリアする必要があります。


本記事ではZEHの仕組みや、ZEH住宅のメリットとデメリット住宅をZEH住宅にすべきかどうかの判断基準を紹介します。ZEH住宅にして後悔したくない方、ZEH住宅について詳しく知りたい方はぜひ参考になさってください。

ZEHの仕組み

電力を自家発電・自家消費できる設備は、太陽光発電システム、蓄電システム、エコキュートです。

以下ではそれぞれのシステムについて説明します。

太陽光発電システム

 
太陽光発電システムは太陽光パネルで発電したエネルギーを電気に変換して売電したり、家庭で使えるようにしたりするシステムです。

太陽光発電システムは二酸化炭素を排出しないため、環境に優しいシステムとして注目されています。

ZEH住宅では、主に太陽光パネルとパワーコンディショナーが取り付けられます。パワーコンディショナーとは、太陽光パネルで発電した電力を家庭やビルで使える電気に変換する機器のことです。

太陽光パネルは家の屋根や駐車場の屋根に設置され、パワーコンディショナーは家の側面に設置されます。

蓄電システム

蓄電システムは、太陽光パネルで発電した電気や電力会社から購入した電気を蓄電池にためて、必要なときに電気を使えるようにしたシステムです。

携帯電話やパソコン用のモバイルバッテリーなどをイメージするとわかりやすいと思います。あらかじめ充電しておいて、必要なときにためた電気を使えます

ZEH住宅で蓄電システムを利用するには、蓄電池を設置する必要があります。

エコキュート

エコキュートは正式には「自然冷媒れいばいヒートポンプ給湯器」といいます。

電気を使ってお湯を沸かせるのがエコキュートです。

エコキュートはガスを使ったガス給湯器と違って電気を使うため、太陽光発電システムや蓄電システムと相性がよく、ZEH住宅には欠かせないものです。

家庭で導入する際は、屋外にヒートポンプユニットと貯湯タンクを設置する必要があります。

ZEH住宅のデメリット

後悔されることの多い、ZEH住宅のデメリットは次の5点です。

  • 初期費用が高くなる
  • 家のデザインに制限があることも
  • ランニングコストがかかる
  • 電気代が0円になるわけではない
  • 発電量に差がある

初期費用が高くなる

ZEH住宅を選択した場合、太陽光発電システムや蓄電システム、エコキュートなどを導入する必要があるため、一般的な住宅よりも初期費用が高くなります。

坪数や家の大きさなどによって価格は異なりますが、約250〜500万円かかります。初期費用を抑えるために一部設備を後付けにしてしまうと、かえって割高になる場合があります。

たとえば、蓄電池をあと付けで設置する場合、最初に太陽光発電システムなどとセットで購入するのに比べて、数十万円割高になってしまうことがあるのです。

そのため、設備のあと付けや初期費用を抑えるためのプランには注意しましょう。

家のデザインに制限があることも

ZEH住宅はさまざまな設備を追加するため、最初に思い描いていた家のデザインどおりに設計できないことがあります。

たとえば、太陽光パネルの設置のために屋根の方角や形状が決まってしまうことがあります。ハウスメーカーや工務店によって柔軟に対応してくれることもあるため、それぞれ比較・検討してから決めるのがよいでしょう。

ランニングコストがかかる

ZEH住宅は、設備を導入して家を建てたら終わりではありません。導入してからも設備維持のためにランニングコストがかかります。

太陽光パネルの清掃や屋根の清掃、パワーコンディショナーの交換以外にも故障などがあれば、その都度交換する必要があります。

導入費用に加えて、維持費用がかかることも把握しておきましょう。

電気代が0円になるわけではない

ZEH住宅は電気を自家発電・自家消費してエネルギー収支をプラスにできる住宅であると説明してきました。しかし、電気代が0円になるわけではありません。

省エネのZEH住宅といえど、家庭で使う電気のすべては供給できないため、不足分は電力会社から買う必要があります。

発電量に差がある

太陽光パネルは季節や天候によって、発電量に大きな差があります。

そのため、発電量が多くなる初夏には電気が多く余ってしまい、発電量が少なく消費量が多い冬には電気が非常に不足してしまうことがあります。

屋根の向きや大きさ、傾き、住宅周辺の自然環境などによって発電量は大きく異なりますので、家を建てる場所が発電に適しているか事前に確認しておきましょう。

ZEH住宅のメリット

ZEH住宅のメリットとして挙げられるのは、次の4点です。

  • 税金が安くなる
  • 補助金が出る
  • 高い快適性
  • 災害時に役立つ

税金が安くなる

ZEH住宅は国が推奨する省エネ住宅です。そのため、既定の条件をクリアした住宅を建てると所得税や固定資産税の軽減処置が適応されます。

また、ZEH住宅はZEH水準省エネ住宅として住宅ローンの優遇金利を受けられることもあります。実際に金利がどの程度適用されるかは家庭によって異なりますので、必ず確認しましょう。

補助金が出る

ZEH住宅を建てる際には国や県、市などの地方公共団体(自治体)から補助金が出ます。

どこの地域にどのようなZEH住宅を建てるかによって適応条件やいくら補助金が出るのか、そもそも補助金が出るのかなどが異なりますので、家を建てる際にはハウスメーカーなどに確認してみましょう。

高い快適性

ZEH住宅には断熱性などの規定があります。この規定を超えることで一般的な家よりも断熱性や気密性に優れた家になるため、居住性が向上します。

断熱性や気密性に優れた家になると外気の影響を受けにくく、暑さや寒さが和らぐだけでなく、室内温度の変動も小さくなるため非常に快適です。

災害時に役立つ

ZEH住宅は環境に優しいだけではなく、災害時にも役立ちます。

電力会社から供給される電気だけに頼っていないため、ライフラインが止まってしまっても電気を使えます。

また、エコキュートは300~400リットルのお湯をためておけるため、2~3日であれば最低限の生活用水を確保できます。

ZEH住宅にすべきかどうかの判断基準

ZEH住宅にすべきかどうかの判断基準は以下の3点です。

  • 長期的に見て黒字になるかどうか
  • 居住地域に適しているかどうか
  • 理想の家を建てられるかどうか

長期的に見て黒字になるかどうか

補助金を活用したり自家発電・自家消費したりと条件をそろえると、ZEH住宅は長期的に見て黒字にできることが多いです。

そのため、10~20年ほどで初期の導入費用をまかなって黒字にできるのかどうか、確認しておきましょう。

たとえば2人暮らしで10年しか住まない家庭の場合は、250~500万円の初期費用を回収するのは難しいでしょう。

住む条件や地域、環境をもとに検討して、ZEH住宅にするかどうか判断しましょう。

居住地域に適しているかどうか

ZEH住宅は太陽光パネルから電気をどれほど作り出せるのか、発電量をしっかり確保できるのかが重要です。

たとえば、日照時間の長い埼玉県の中でも、森や高い建造物があって日当たりの悪い場所があれば、遮るものがなく雨の少ない地域もあります。

家を建てる地域の環境がZEH住宅の建設に向いているかどうかは、事前に検証しておきましょう。

理想の家を建てられるかどうか

ZEH住宅の場合、デザインや間取りに制限が出てしまうことがあります。

デザイン性とZEH住宅の実用性のどちらを重要視するのか、あるいはどこまでデザインなどの制限を許容できるのか、考えておく必要があります。

実際にZEH住宅でどのような家を建てることができるのか、ハウスメーカーなどに相談するのがよいでしょう。

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