マイホームブルーとは、家を建てる不安から憂うつな気持ちになってしまうことです。ただ不安になるだけでなく、溜まりに溜まったストレスが爆発して、建築計画を白紙にしてしまう人もいます。
冷静に家づくりを進めていくには、マイホームブルーの解消が大切です。マイホームブルーから抜け出す方法を紹介します。
もくじ
気分が憂うつなのは「マイホームブルー」なのかも
マイホームの計画をしているときや購入前後に、気分が憂うつな気持ちになってしまう人もいるでしょう。それはもしかしたら「マイホームブルー」なのかもしれません。
ここでは、マイホームブルーについて詳しく解説します。
マイホームブルーとは
マイホームブルーとは、マイホームの計画中や購入前後に精神的に不安定な状態になることです。マイホームブルーになると、うつ病に似たような次の症状に悩まされる場合があります。
- 気分が落ち込む
- イライラしやすくなる
- 不安な気持ちが増す
- 何をしても楽しくない
- 食欲が低下する
- 熟睡できない
精神的に不安定な状態が続くと、体調を崩しやすくなります。マイホームの計画中や購入前後に、このような症状が頻繁に起こる場合は、マイホームブルーの可能性が高いといえるでしょう。
実録!担当者は見た、マイホームブルーの実態
マイホームブルーは、精神的に不安定な状態になるだけだと安易に考えてしまいがちですが、マイホームの購入をあきらめてしまったり、最悪の場合は離婚してしまったりするケースが実際にあります。
そのため、自分や家族がマイホームブルーにならないように意識することが大切です。ハウスメーカーの担当者が実際に遭遇した、マイホームブルーになったお客さまの実例を紹介します。
ストレスが蓄積して爆発!打ち合わせの最中に大ゲンカ
マイホームの打ち合わせをしている最中に、ささいなことで夫婦の言い合いが発生しました。言い合いはやがてヒートアップし、最終的には激しい言葉で言い争う大ゲンカにまで発展。お互いに言い分はあったようですが、決めなくてはならないことがあまりにも多く、蓄積したストレスがついに爆発してしまったのかもしれません。
このケースでは幸いにも丸く収まったため、大きな問題には至りませんでしたが、どうなってしまうのかとヒヤヒヤしました。
契約直前にのしかかる不安!マイホームの購入をキャンセル
マイホームの購入にかなり前向きなご家族の話です。これまでは新しい家での新生活をとても楽しみにされていたのですが、契約の直前にキャンセルされてしまいました。
突然のキャンセルにとてもビックリしました。「本当に家を買っても大丈夫だろうか」という不安でいっぱいになって、契約する決断ができなかったのだそうです。非常識な振る舞いなどない、ごく普通のご家族でした。マイホームブルーは誰にでも起こり得るということなんだと思います。
マイホームブルーになってしまう原因
家の購入を楽しみにしていたはずなのに、どうしてマイホームブルーになってしまうのでしょうか。マイホームブルーになってしまう主な原因について解説します。
莫大な住宅ローンを背負う不安
マイホームを購入するには、住宅ローンを利用するのが一般的です。住宅ローンを利用すると、数千万円という莫大な金額をこれから何十年もかけて返済していくことになります。負債を背負っていくことが大きな不安となって、マイホームブルーへとつながります。
失敗できないというプレッシャー
マイホームの購入は、人生において最大の買い物といっても過言ではありません。そのため、失敗できないというプレッシャーに、ストレスを感じる方も多いようです。
本当にこの土地でこの建物でよいのだろうかという不安に押し潰されて、マイホームブルーとなってしまうケースは少なくありません。
夫婦の価値観の違い
夫婦の価値観の違いが浮き彫りとなり、相手に不信感を抱いてしまうこともあります。よくある価値観の違いには、次のようなものがあります。
- 考え方や好みの違い
- 金銭感覚の違い
- 思い描くマイホームプランの違い
マイホームのプランや詳細を決めるために、何度も夫婦の間で話し合う必要があります。そのなかで、お互いの考え方や金銭感覚に違いがあるのがわかり、不安やストレスへとつながります。
マイホームの購入準備や引っ越しの疲れやストレス
普段の生活や仕事をしながら、マイホームや引っ越しの準備も行うのはとても大変です。休日に心身を休めるような暇はなく、空いた時間がマイホームでの新生活のために費やされていきます。
このような張り詰めた日々が続くと、疲れやストレスが蓄積していき、結果としてマイホームブルーになってしまいます。
つらいマイホームブルーを抜け出す5つの方法
マイホームブルーから抜け出すには、いま抱えている不安やストレスを解消することが何より大切です。つらいマイホームブルーから抜け出すための、5つの方法を紹介します。
たくさんの住宅展示場へ足を運ぶ
マイホームブルーから抜け出すには、たくさんの住宅展示場へ足を運ぶことが大切です。図面や写真だけでは実際の家や暮らしをイメージするのが難しいため、住宅展示場のモデルハウスを不安がなくなるくらいたくさん見学しておきましょう。
間取りや家事導線など気になる点を念入りにシミュレーションすることで、不安な気持ちの払拭へつながります。
ただし、たくさんの住宅展示場を見てまわるのには、とても時間がかかります。疲労感からますますマイホームブルーが悪化してしまうおそれもあるので、空き時間で気軽にモデルハウスを見られるサービスも利用してみましょう。
「メタ住宅展示場」はモデルハウスをVR閲覧できるサービスです。パソコンやスマホで気軽にたくさんのモデルハウスが見られるので、ぜひお試しください。
時間・曜日を変えて何度も土地を見る
時間や曜日を変えて、購入予定の土地を何度も見るのもよいでしょう。朝・昼・夜や、平日と土日など、何度も念入りに確認することで不安の解消へとつながります。
また、土地の周辺環境も合わせて確認しておきましょう。たとえば、最寄りの駅や近くのスーパーなど、生活が始まるとよく訪れるであろう場所まで実際に歩いて行ってみましょう。道のりやかかる時間を確認することで、実際に住んでから後悔するリスクを軽減できます。
資金計画を細かく立てる
無理なく返済できるプランをしっかりと組み立てることで、マイホームブルーの原因となる住宅ローンに対する不安やプレッシャーを軽減できます。住宅ローンの返済額が高くなると判明しても、頭金を用意したり、建築コストを見直したりして、事前に対策を立てられます。
それでも不安を解消できない場合は、ファイナンシャルプランナーなど専門的なアドバイスをしてくれる人に相談してみましょう。
気軽に相談できる建築会社の担当者を探す
マイホームの打ち合わせや資金計画などを、気軽に相談できるハウスメーカーの担当者を探しましょう。
担当者はマイホームの打ち合わせから引き渡しまで、何度もやり取りをするパートナーともいえる存在です。担当者との相性がよければ、気軽に相談でき、不安な思いを受けとめてもらえるでしょう。
ハウスメーカーを選ぶ基準として、担当者との相性にも注目してください。
マイホームを建てた知人や家族にアドバイスをもらう
先にマイホームを建てた友人や家族にアドバイスを求めてみましょう。マイホームを建てる人のほとんどが初めての経験なので、不安が大きいのは当たり前です。そのため、マイホームを建てた経験のある友人や家族にアドバイスをもらうことで、不安を軽減できます。
夫婦の価値観や行き違いなどを素直に話して、第三者の目線、経験者の体験を聞けるよい機会になるでしょう。
注意すべきポイントや建ててから後悔した点などを聞くことで、それを建築のプランに反映できます。ただし、たくさんの人に聞きすぎてしまうと、かえって悩みを大きくしてしまうことがあるので気をつけましょう。